このページのまとめ

  • 仕事のモチベーションが切れた従業員は、遅刻や欠勤が増える傾向がある
  • 仕事のモチベーションが切れる原因は、やりがいの低下や評価への不満などがある
  • 仕事のモチベーションを高めるためには、定期的な面談や明確な評価制度の整備が重要

仕事のモチベーションが切れた従業員に対して、どのような対応をすれば良いか悩んでいる企業担当者も多いことでしょう。仕事のモチベーションが低下すると、業務の生産性が低下するばかりか、周りの従業員のモチベーションにも悪影響を与えてしまいます。今回は、モチベーションが下がる原因や、モチベーションが切れた従業員への対応方法などを解説します。

仕事のモチベーションが切れた従業員の特徴 

仕事のモチベーションが切れた従業員には、次のような特徴が見られます。

仕事への不満や愚痴が増える

仕事のモチベーションが減少すると、仕事に対する不満や愚痴が増加します。ほかの従業員のモチベーションを下げることもあるため、注意しましょう。特に、普段真面目な従業員の愚痴が増えた場合は注意が必要です。退職を視野に入れている可能性もあるため、本人と話をする機会をつくりましょう。

遅刻や欠勤が増える

仕事のモチベーションが切れると、遅刻や欠勤が増加します。遅刻や欠勤は評価に影響するため、本来であれば避けたいところです。しかし、モチベーションが下がってしまうと、社内での自分の評価がどうでも良くなってしまうことがあります。また、欠勤中に転職活動を進めているケースもあるかもしれません。以前と比べて明らかに勤怠が悪くなったと感じる従業員がいたら、モチベーションが下がっていないか気を配ってみましょう。

業務に集中していない

モチベーションが下がると、業務への集中力も下がりやすくなります。「ケアレスミスが増えた」「うわの空で話を聞いている」と感じた場合は、何か悩んでいることはないか話を聞いてみましょう。

退勤時間が早くなる

仕事のモチベーションが切れた従業員は、退勤時間が早くなる傾向があります。定時になると急いで帰ろうとする従業員は、「1秒でも早く業務から逃れたい」と感じているかもしれません。仕事への意欲が低下して早く帰りたがっているのかどうかを、注意深く観察してみましょう。

同僚とのコミュニケーションが減る

同僚とのコミュニケーションが明らかに減った場合も、仕事へのモチベーションが下がっている可能性があります。退職を検討している場合、「もうすぐ辞めるから必要以上に同僚と仲良くする必要はない」と考えているかもしれません。もともと同僚と積極的にコミュニケーションをとっていた従業員が周囲との関わりを避けるようになった場合は、注意が必要です。

従業員のモチベーションが下がる原因 

従業員のモチベーションが下がる原因には、次のようなものが考えられます。

仕事のやりがいが感じられない

仕事へのやりがいが感じられなくなると、モチベーションも低下していきます。たとえば、部署異動によって業務内容が変わり、モチベーションが下がってしまう従業員がいます。特に、成果が数値化しやすい業務から成果が見えにくい業務に変更となった場合は、人によってモチベーションが著しく下がってしまうかもしれません。モチベーションの低下は業務の生産性に直結するため、従業員の希望を考慮した業務を命じることが大切です。

正当に評価されていないと感じている

評価が正党でないと感じた場合、頑張っても報われないという無力感におそわれる従業員がいます。評価制度に基づいて適切な評価を行っている場合は、そのような評価を下した根拠を従業員に伝えてあげましょう。評価内容に納得できれば、自分の課題が明確になり、モチベーションを維持しやすくなります。もしも明確な評価基準が定まっておらず、評価者の主観によって評価が左右されている場合は、誰もが納得できる評価基準をあらためて設定してみましょう。

労働時間が長い

残業や休日出勤が多い場合、心身ともに従業員に負担がかかります。集中力の低下によるケアレスミスが発生しやすくなるほか、最悪の場合は体調を崩して働けなくなってしまうこともあります。従業員が心身の健康を維持して働ける環境が整っているかどうかを見直してみましょう。

人間関係のトラブル

人間関係でトラブルが発生すると、業務にも悪影響が出ます。関係性が上手くいっていない従業員の存在を常に気にかけながら仕事をするため、ケアレスミスが発生しやすくなり、生産性も下がってしまいます。周囲との人間関係が上手くいっていない従業員がいたら、個人面談を行い、必要に応じて配置転換を行いましょう。

仕事でミスをした

仕事でのミスはモチベーションと直結します。失敗をいつまでも引きずり、モチベーションが下がったままの状態が続いていないかに留意しましょう。失敗続きで自信を失くしている従業員には、起こってしまった失敗を責めるのではなく、「こうしたら次は上手くいく」という前向きなアドバイスをしてあげると良いでしょう。

仕事でモチベーションが切れた従業員への対応 

仕事のモチベーションが切れてしまった従業員には、以下の方法でフォローを行うのが有効です。

面談を行う

従業員の現状を知るため、まずは面談を行いましょう。モチベーションが切れている原因を探ることが大切です。従業員が面談をプレッシャーに感じていそうな場合は、気軽な雑談をしてみるのも良いでしょう。従業員との会話を通してモチベーションが低下している要因を探り、解決策を考えていきましょう。

人事評価を見直す

評価に不満を感じる従業員が多い場合、人事評価を見直しましょう。人事評価の基準は、誰が見ても納得できるものに設定することが肝心です。また、成果を評価しにくい業務の場合は、業務に取り組む姿勢も評価対象に入れながら、各業務に適した人事評価制度を整えましょう。

配置転換を行う

現在の業務が従業員に合っていない場合、配置転換を行いましょう。従業員のモチベーションを高めるためには、従業員自身が「この仕事を通して成長したい」と思えることが重要です。業務の適性と従業員の希望を踏まえて、本人がモチベーション高く働けるポジションを与えましょう。

まとめ

「仕事の愚痴が増えた」「勤怠が悪化した」といった兆候があれば、従業員のモチベーションが著しく低下している可能性があります。まずは従業員と話をする時間をつくり、モチベーションが下がっている要因を明らかにしましょう。人間関係のトラブルや業務へのやりがいの低下が原因の場合は、配置転換を行うことが重要です。モチベーションが切れてしまう要因を取り除き、従業員が前向きに仕事に取り組める環境を整えましょう。