このページのまとめ
- ボスマネジメントとは、目的のために部下が上司を動かすスキルのこと
- ボスマネジメントでは、上司と良好な関係性を築く力が必要になる
- ボスマネジメントは、相手ではなく自分が変わることで相手を動かすことに注意する
部下が目標達成をするためには、上司の協力が必要になることもあります。その際に、部下が自ら働きかけて上司に協力を求める手法がボスマネジメントです。今回は、ボスマネジメントに必要な能力や実施時の注意点について解説します。従業員が希望のキャリアを実現するための一助にもなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
ボスマネジメントとは
ボスマネジメントとは、目標や課題達成のために、上司を動かすマネジメント方法のことです。通常のマネジメントとは違い、部下の働きかけによって上司の協力を得ることが特徴です。部下が目標を達成するためには、上司の力が必要になるケースもあるでしょう。ボスマネジメントのスキルを獲得できれば、目標達成のために上司のサポートを受けやすくなります。
ボスマネジメントに必要な能力
ボスマネジメントでは、次のような能力が必要になります。
コミュニケーション力
ボスマネジメントの基本は、コミュニケーション力です。日頃から上司と良い関係を築いておくことはもちろん、上司を動かすためにはどのような伝え方をするべきかを考えることも必要です。
上司のことを少しでも理解できるように、積極的にコミュニケーションをとってみましょう。
サポート力
上司をサポートする能力が高ければ、ボスマネジメントが行いやすくなります。上司が困っているときに積極的に業務を手伝うことで、信頼を積み重ねていくことが大切です。日頃から上司のサポートを心がけることで、いざというときに大きな仕事を任せてもらえる可能性が高くなります。
主体性
上司の協力を得るためには、主体性をもって行動することが大切です。
「こんな仕事がしたい」「こんなサポートをしてほしい」と上司に丸投げするのではなく、どのように業務を進めていこうと考えているのかも提示する必要があります。自分の力で考えて物事を遂行する力をアピールすることで、上司も安心して仕事を任せられるはずです。
問題解決力
信頼して仕事を任せてもらうためには、問題解決力も大切です。上司からすると、部下の行動で大きなトラブルが発生するのは避けたいところでしょう。日常の業務のなかで、トラブルが発生したときに冷静に状況を報告したり、解決策を考えたりする力があることを示すことが大切です。
ボスマネジメント実施時のポイント
ボスマネジメントを成功させるためのポイントをいくつか紹介します。
信頼を蓄積する
自分のために動いてもらうには上司の信頼を得ることが大前提です。上司から依頼された仕事は確実にこなし、プラスアルファの提案があれば積極的に行いましょう。また、上司を含め、チームのメンバーが困っているときは積極的に手助けすることで、信頼を蓄積していくことが大切です。
上司の特徴を知る
まずは、対象になる上司の特徴を知りましょう。どのような伝え方であれば動きやすいのか、知っておくことが重要です。たとえば、効率化する方法を重視する上司もいれば、遠回りでも従業員が着実に成長できる方法を重視する上司もいるでしょう。
どのような伝え方をすれば上司に動いてもらいやすいのかを知っておくことで、ボスマネジメントが行いやすくなります。
自己開示を行う
自己開示で目標や行動を伝えておくと、ボスマネジメントが成功しやすくなります。たとえば、昇格するために成果を出したいとしましょう。この際、昇格したいとだけ伝えるよりも、「なぜ昇格したいのか」「昇格してどうなりたいのか」という熱意を伝えたほうが上司の心を動かしやすくなるでしょう。
ボスマネジメント実施時の注意点
最後に、ボスマネジメントを実施する際に覚えておきたい注意点を解説します。
相手によって評価が変わることを知る
ボスマネジメントでは、対象となる上司によって評価が変わることを覚えておきましょう。話し方や伝え方、好まれるポイントなどは、上司によって変わります。たとえば、行動的な部下を好む上司もいれば、相談をしっかりと行ったうえで行動する部下を好む上司もいます。ボスマネジメントの効果を発揮するためには、対象の上司に評価されることが大切です。相手によって接し方やアピール方法を変えるようにしましょう。
自分が変わることを意識する
ボスマネジメントでは、自分が先に変わることを意識しましょう。上司に思うように動いてもらえなくても、相手のせいにしてはいけません。自分の接し方に問題はないか、普段の業務態度は評価されるに値するかなど、自分の行動を顧みることが大切です。
上司の協力を得るためには、自分が努力することで信頼を得る必要があることを念頭に置きましょう。
まとめ
ボスマネジメントを成功させるためには、日頃から上司との信頼関係を築いておくことが大切です。
与えられた仕事を確実にこなし、上司やチームのメンバーが困っていたら積極的にサポートしましょう。そのうえで、上司の性格を分析し、どのような伝え方なら動いてもらえるかを考えることが重要です。
