このページのまとめ
- マネジメントスキルとは、チームとメンバーを管理するための能力のこと
- マネジメントスキルには、リーダーシップや課題解決力などが含まれる
- マネジメントスキルを伸ばすには、責任の大きい仕事を任せてみるのが効果的
企業がコンスタントに成果を出していくためには、マネジメントスキルを持った従業員の存在が必須です。ひとくちにマネジメントスキルと言っても、具体的にどのようなスキルを指すのか分からないという方もいるのではないでしょうか。今回は、マネジメントスキルに含まれる能力や、マネジメントスキルを高める方法について解説します。
マネジメントスキルとは
マネジメントスキルとは、大まかに言うと「組織の目標を達成させるためにチームのメンバーを管理する能力」のことです。マネジメントスキルには次のような能力が含まれます。
コミュニケーション力
マネジメントを実現するためには、コミュニケーション力が必要です。マネジメントでは多くのメンバーを管理するため、メンバーの立場や特性に合わせてコミュニケーションをとる力が求められます。自分とは性格や考え方が異なるメンバーであっても、相手を理解するために積極的にコミュニケーションをとる姿勢が大切です。
指導力
チームのメンバーには、一人ひとりに個人目標が設定されているケースがあります。個人目標はこれまでの実績や社歴によって異なることが多いため、メンバーそれぞれの目標に合わせた指導を行う必要があります。新入社員には基礎の部分を徹底させる、中堅以上のメンバーには個人目標の達成だけでなく新入社員の目標達成のサポートも任せるなど、一人ひとりの能力や適性を見極めた指導を行うことが求められます。
進捗管理力
目標達成を実現するためには、現在の状況を把握し、目標達成までにどのような行動をとるべきか判断する能力を育てましょう。進捗管理の過程で課題やトラブルが発生した場合は、冷静に状況を判断し、適切な対応をとる課題解決能力も求められます。
ファシリテーションスキル
ファシリテーションスキルとは、会議や話し合いを円滑にし、有意義な内容にするためのスキルです。司会進行はもちろん、メンバーから意見を引き出す力も必要になります。チームがまとまって行動するためには、メンバー全員の意思を統一し、同じ方向を目指して行動する必要があります。そのために必要なスキルがファシリテーションスキルです。
マネジメントスキルが高い人の特徴
マネジメントスキルが高い人には、次のような特徴があります。
信頼が厚い
チームのメンバーを率いるためには、メンバーからの信頼を得る必要があります。業務での成果はもちろん、日頃の勤務態度やほかの従業員への接し方も含めて他者からの高い評価を得ることが重要です。「この人の話には耳を傾けよう」と思ってもらえる存在になることが、チームを一つにまとめるポイントの一つです。
冷静な判断ができる
マネジメントスキルが高い人は、状況を落ち着いて分析し、次の行動を選択できる能力があります。
チームのメンバーが業務でトラブルを起こした際にも、適切な対応を見極めてフォローすることができます。チームのメンバーを適切にフォローする力は、チームのマネジメントに必須のスキルです。
自分の言動に責任を持つ
チームのメンバーをまとめるためには、自分の言動に責任を持つことが必須です。言動が一致していないとメンバーが不信感を抱き、指示に従わなくなってしまう可能性があります。チームのメンバーをまとめるためには、自分の言葉と行動に責任をもつことが非常に大切です。
マネジメントスキルが低い人の特徴
マネジメントスキルが低い人の特徴についてもいくつか紹介します。
自分の方法を押しつける
自分の方法を押し付ける人物は、マネジメントスキルが低いといえます。業務の適切な進め方は、一人ひとりのメンバーによって異なります。相手の特性を見極めようとせず、自分のやり方を押し付けてしまうと、メンバーが力を発揮できなくなってしまいます。また、メンバーの反感を買い、チームが機能しなくなってしまう可能性もあるでしょう。
まずはチームのメンバーの意見を聞き、メンバーの主体性に任せても良い部分は思い切って任せてみることが大切です。
根性論に頼る
根性論に頼るリーダーも、マネジメントできているとは言えません。たとえば、チームの目標を達成させるために、「とにかく気合で1日100件電話をかける」と掲げるのは考えものです。100件の電話をかける根拠や、1件1件の電話の内容がともなっていなければ結果に結びつかないでしょう。
ときには根性論が必要な場面もありますが、状況を客観的に把握しようとせずに根性論を押し付ける人物はマネジメントの方法を改める必要があります。
感情のコントロールが難しい
感情のコントロールができないと、メンバーのマネジメントを行うことは難しいでしょう。同じ内容でも、伝え方次第でメンバーのモチベーションやパフォーマンスは大きく変わります。感情的になって責め立ててしまうと、メンバーが自信を失い、さらにパフォーマンスを発揮できなくなってしまう可能性があります。
マネジメントスキルを高める方法
マネジメントスキルはどの従業員でも成長させることができます。マネジメントスキルを高める方法には次のようなものがあります。
経営意識を持つ
マネジメントスキルを高めるためには、経営意識を持ってみましょう。現場でなく経営者の視点で考えることで、新しく学べる知識もあります。たとえば、現場がイメージする目標と経営者が考える目標では、同じ内容であっても考え方が変わります。会社から何が求められているかを知ることで、実行できるマネジメントもあるでしょう。
ポジションチェンジの活用
ポジションチェンジの活用も、マネジメントの視野を広げる経験になります。ポジションチェンジとは、相手の視点に立って考えることです。たとえば、部下に指示を出す前に「この伝え方で十分に理解できるか」「部下のモチベーションを下げてしまわないか」を考えると良いでしょう。
自分の伝え方で相手がどのような感情になるかを考えることで、適切な伝え方を磨くことができます。
まとめ
マネジメントスキルを高めるためには、相手の立場に立って適切な伝え方を見つけていくことが大切です。さらに、コミュニケーション能力や課題解決r能力などを鍛えるための研修を実施するのも良いでしょう。従業員のマネジメントスキルを高めるために、企業で研修や勉強会を開いてみてください。
