このページのまとめ
- テレワークの増加により職場活性化の重要性が増している
- 職場活性化は離職率低下や生産性向上などのメリットがある
- 職場活性化のためには、社内イベントやフリーアドレスが有効
従業員が前向きに業務に取り組むためには、職場活性化が重要です。職場活性化が実現できれば、コミュニケーションが増加し、従業員同士の関係性も良くなるでしょう。しかし、現代はテレワークの増加もあり、職場活性化に課題を抱える企業も増加しています。そこで今回は、職場活性化に対する取り組み方を解説します。職場環境を改善したいと考えている企業担当者の方は、参考にしてみてください。
職場活性化が必要な理由
職場活性化が求められる理由の一つに、テレワークの普及によるコミュニケーションの減少があります。一人で仕事をすることに孤独を感じている従業員や、集中力が続かずにモチベーションが低下している従業員もいることでしょう。そのような状況を受けて、従業員が生き生きと働ける環境をつくるために職場活性化が注目を集めています。
職場活性化のメリット
職場が活性化することで、次のようなメリットが得られます。
コミュニケーション量の増加
職場活性化により、コミュニケーションが増加します。テレワークを導入していても、ビデオ通話やチャットツールを用いたコミュニケーションは可能です。離れた場所にいても気軽にコミュニケーションがとれるようになれば、従業員の孤独感を解消することができるでしょう。
離職率低下
コミュニケーションの活性化によって職場の雰囲気が良くなれば、従業員の離職率低下につながります。離職率の高さに悩んでいる企業は、「業務に直結する内容ではないから」と後回しにせず、職場環境の改善に早めに取り組むことが大切です。
モチベーションアップ
従業員同士が定期的にコミュニケーションをとる機会をつくることで、モチベーションの向上につながります。また、従業員同士でお互いの良いところを褒め合う機会を設ければ、さらなるモチベーションアップにつながるでしょう。
職場活性化に必要な考え方
職場活性化を実現するためには、次のポイントを心がけることが大切です。
役職や部署に関係なくコミュニケーションをとる
役職に関係なくコミュニケーションをとることも大切です。1on1を実施するだけでなく、社内イベントを企画して従業員同士が仕事を離れて楽しく交流する機会をつくると良いでしょう。
また、業務で直接関わることが少ない他部署の従業員同士が交流する機会を設けることも効果的です。他部署の従業員から自分の知らない知識や新しい考え方を吸収することで、仕事のモチベーションアップにもつながるでしょう。
従業員全員が発言できる環境にする
誰でも発言できる環境があれば、職場活性化に近づくでしょう。たとえば、会議では全員1回は発言する、などのルールを決めましょう。役職や社歴にかかわらず意見を出すことをルール化すれば、新入社員でも安心して意見を言えるようになります。
職場活性化の事例
職場活性化の事例をいくつか紹介します。
フリーアドレス
フリーアドレスとは、出社のたびに自由に席を決められる制度のことです。役職や部署に関係なく、近くに座る機会が生まれます。部署の垣根を越えてコミュニケーションを活性化させる方法として効果的です。席の決め方に決まりはなく、従業員が決めるケースもあればシステムでランダムに決めるケースもあります。社長と従業員が隣で仕事をしているケースもあり、普段とは違った交流が実現できるでしょう。
チャットツール導入
社内のチャットツールを用いることで、メールやビデオ通話よりも気軽にコミュニケーションがとれるようになります。ちょっとした返答であればスタンプで反応することができるため、一からメッセージを考えて入力する時間が省けることも大きなポイントです。
サンクスカード
サンクスカードとは、周りの従業員に対する感謝や評価をカードにして送る方法のことです。サンクスカードを贈ることを意識することで、ほかの従業員の良いところを積極的に探す習慣が生まれます。カードを贈られた従業員はうれしい気持ちになり、モチベーションの向上につながるでしょう。
また、お互いに感謝を伝え合うことで人間関係が良好になるというメリットもあります。
社員食堂
社員食堂を設けることも職場活性化に効果的です。ちょっとしたすり合わせであれば、社員食堂で飲み物を飲みながらリラックスして行うこともできます。会議室で話し合いや面談を行うと、かしこまった雰囲気に必要以上に緊張してしまう従業員がいるかもしれません。そのようなときに社員食堂で雑談を交えながら話をすることで、スムーズにコミュニケーションがとれるようになる可能性があります。
社内報
社内報で自社の情報を共有することも、職場活性化の方法の一つです。
会社の規模が大きくなるほど、ほかの部署の従業員がどのような業務を行っているのか、経営陣が何を考えているのかが従業員に伝わりにくくなります。社内報でさまざまな部署の従業員のインタビュー記事を載せたり、経営陣の考えが分かるコラムを掲載したりすることで、従業員が自社への理解を深める手助けとなるでしょう。
社内報の種類は冊子が一般的ですが、動画を使って社内の情報を共有している企業もあります。
社内イベント・サークル活動
社員旅行や歓迎会などの社内イベントを開催するのも有効です。また、サークル活動などを行うことで、普段は業務であまり関わることのない従業員との仲を深めるきっかけにもなるでしょう。
社内ライブ配信
広報が企画を行い、ライブ配信を行っている企業もあります。ある企業では、毎回ゲストを呼び、対談を行うことで職場活性化を図っています。たとえば、優秀な成果を出した従業員に仕事の方法を聞いたり、新入社員と対談を行ったりするなどの企画を行いました。その結果、「テレワーク中でも従業員と話している気分になれる」という声があがっています。テレワーク下であっても、職場活性化に有効な施策と言えるでしょう。
オンライン総会
これまで一つの場所に集まって行っていた社内総会をオンラインに変更した企業もあります。
企業ロゴを入れたグラスを事前に配り、全員が同じグラスで乾杯するなどして、オンラインでも従業員が一体感を感じられるように工夫しています。
まとめ
職場活性化には、座席の自由化や社員食堂の設置、社内イベントの実施といったさまざまな方法があります。すべての方法を導入するのは難しくても、自社に合った方法を見つけ、できることから着実に取り組んでいきましょう。