このページのまとめ
- インテグリティとは、企業が誠実な対応を行うこと
- インテグリティを向上させることで、企業イメージのアップが期待できる
- インテグリティに即した行動を企業がとることで、従業員のインテグリティも向上する
企業のコンプライアンス意識を高めるために、「インテグリティ」という言葉が注目を集めています。インテグリティには「誠実さ・真摯さ」などの意味があり、ビジネスにおいては企業が誠実な対応を行うことを指します。
インテグリティとは
インテグリティとは、誠実さを表す言葉です。ビジネスでは、「誠実に企業運営を行うこと」を意味する言葉として使用されています。
現代では、CSRやSDGsのように、企業が社会に対して責任を果たすことが求められるようになりました。社会に対する責任には、顧客や取引先だけでなく、従業員への責任も含まれています。
企業が発展を続けるためには、インテグリティを意識する必要があります。
コンプライアンスとの違い
インテグリティと似た言葉に、コンプライアンスがあります。
コンプライアンスは「法令遵守」を意味する言葉で、誠実さを守るというよりも、法律や規範を守ることを目的に使用されます。
インテグリティの要素の一つにコンプライアンスが含まれると覚えておくと良いでしょう。
インテグリティを遵守するメリット
インテグリティを守ることで、次のようなメリットが得られます。
企業イメージが向上する
インテグリティを持つ人材が増えれば、企業イメージの向上につながります。
たとえば、顧客に対して誠実に対応できれば、対応した従業員だけでなく企業に対するイメージも向上します。インテグリティを意識して行動する従業員が増えるほど、企業の評価が高まるでしょう。
企業全体のコンプライアンス意識が高まる
インテグリティを大切にする従業員が増えることで、企業全体のコンプライアンス意識が高まります。一人の意識や行動がほかの従業員に影響を与え、企業全体でコンプライアンス意識が育っていくでしょう。
インテグリティが高い人物の特徴
インテグリティが高い人物には、次のような特徴があります。
採用面接などの場面で活用できるため、参考にしてみてください。
倫理的な行動をとる
インテグリティが高い人物は、社内の規範や規律を重んじ、倫理的な行動をとります。
仕事だけではなく、プライベートにおいても誠実な対応を心掛けていることが多いです。
採用面接を行う際には、応募者の経歴やスキルだけでなく価値観についても確認すると、インテグリティの高い人物を見極めやすくなるでしょう。
客観的に物事を考える
客観的な視点を持っていることも、インテグリティの高い人物の特徴です。
自分の主観を押し付けようとせず、「この決断が社会的にどのように受け入れられるか」という視点で物事を考えます。
自分の意見に固執せず、「ほかの人はどう思うか」という視点で物事を考えられる傾向があります。
インテグリティを推進する企業事例
ここでは、インテグリティを推進する企業事例を3つ紹介します。
自社で取り入れられそうな事例がないかを確認してみてください。
インテグリティ研修を行うA社
A社では、インテグリティの重要性を浸透させるために、リーダーに対してインテグリティ研修を行っています。研修を受けたリーダーが部下にインテグリティの重要性を伝えることで、従業員全員のインテグリティ向上に努めています。
従業員がインテグリティに反する行動をとった場合は、違反した従業員だけでなく、従業員のリーダーにも処罰が下されます。従業員にインテグリティを順守してもらうための仕組みを整え、実践している企業事例です。
求める人物像にインテグリティを掲げるB社
B社では、新卒採用における「求める人物像」にインテグリティを掲げています。
求める人物像として提示することで、インテグリティの高い人材からの応募を集めることが目的です。求職者にとっても、入社後のミスマッチを防げるという点でメリットがあるでしょう。
自社の取り組みを冊子にまとめて公表するC社
C社では、インテグリティに関わる自社の取り組みを冊子にまとめて公表しています。
具体的には、「環境保護への取り組み」や「コーポレートガバナンスへの取り組み」などをまとめています。
外部への公表を通じて自社のイメージアップを図るとともに、従業員のインテグリティに対する意識を高めることが大きな狙いです。
まとめ
企業が発展を続けていくためには、インテグリティの意識を高めることが重要です。
インテグリティ研修などで従業員の行動を改善することはもちろん、採用面接の際にインテグリティの高い人物を見分けることも非常に大切です。今回紹介した企業事例を参考に、できることからインテグリティを向上させる取り組みを進めていきましょう。