このページのまとめ
- タレントプールとは、今後の採用活動のために人材の情報をデータベース化すること
- タレントプールを活用することで、優秀な人材に再度アプローチできる
- タレントプールの人材と定期的に連絡をとり、採用につなげることが大切
人材採用の手段として、タレントプールを活用する企業が増加しています。タレントプールとは、過去の面接などの人材をデータベース化し、再度アプローチできる状況を作ることです。採用市場の激化もあり、新しい人材確保のルートとして注目している担当者も多いことでしょう。今回は、タレントプールが求められる背景や、実施手順を解説します。人材を効率的に獲得するためにも、参考にしてください。
タレントプールとは
タレントプールとは、採用候補の人材やスカウトしたい人材の情報を管理し、いつでも連絡できる状態にしておくためのデータベースです。タレントプールを活用することで、内定を辞退されたり、惜しくも採用見送りとなった人材に再度アプローチすることができます。
一から求人を出して求職者を集める必要がなくなるため、採用コストの削減が可能です。
タレントプールが求められる背景
タレントプールが求められる背景には、以下のようなものがあります。
深刻な人手不足
タレントプールが必要とされる背景の一つが、深刻な人手不足です。
労働人口の減少によって、企業は人材の確保が難しくなっています。
人手不足を解消するためには、さまざまな方法で求職者にアプローチする必要があります。
求職者へのアプローチの一つとして、タレントプールで過去にスカウトした人材や面接に来た人材のデータを蓄積し、しかるべきタイミングで再度声をかける方法に注目が集まっています。
採用市場の競争率増加
採用市場の競争率が増加していることも、タレントプールが求められる背景です。
求職者からアプローチしてくるのを待っているだけでは、優秀な人材を獲得できる確率は低くなってしまいます。タレントプールを活用して過去に接触したことがある求職者に声をかけることができれば、採用活動を効率的に進められるでしょう。
転職の一般化
転職が一般化したことも、タレントプールが普及している要因です。
転職の一般化によって新しい人材を採用する機会が増え、タレントプールを活用したヘッドハンティングや過去の応募者への再アプローチの手法が注目されるようになりました。
タレントプールのメリット
タレントプール導入に向けて、どのようなメリットがあるか知っておきましょう。ここでは、タレントプールのメリットを3つ紹介します。
効率的に採用活動ができる
タレントプールの活用により、効率的に採用活動が実施できます。
タレントプールには、過去に自社の求人に応募した人材や、スカウトのアプローチをかけた人材のデータが保存されています。新たに一から採用を行う手間が省けるため、効率的に採用活動を進められるのがメリットです。
優秀な人材に再アプローチできる
優秀な人材に再アプローチできることも大きなメリットです。
タレントプールには、「将来的に採用したい」と思った人材のデータが蓄積されています。
ある程度のスキルや人間性を把握したうえで再アプローチをかけられるので、採用のミスマッチを防ぐことが可能です。自社の内定を辞退して他社に入社した人材でも、タイミングを見て声をかけることで採用につながるかもしれません。
タレントプールのデメリット
さまざまなメリットがあるタレントプールですが、以下のような懸念点も存在します。
メリットとデメリットの両方を押さえたうえで導入を検討しましょう。
データ管理ができる体制を整える必要がある
タレントプールを導入するためには、人材のデータを蓄積し、いつでも活用できる仕組みを整える必要があります。
登録者の数が多いと、それだけ入力の手間がかかります。入力するだけでなく、データを活用しやすいように整理することが必要です。
人材データの管理には、ある程度の時間やコストがかかることを押さえておきましょう。
登録した人材が採用につながるとは限らない
タレントプールで人材のデータを登録しても、登録した人材を必ずしも採用できるとは限りません。
たとえば、再アプローチのタイミングがなく、登録した人材データを活用できないケースもあるでしょう。再アプローチができても、面接オファーの辞退などで採用につながらないこともあるかもしれません。
あくまでも再アプローチに必要なデータを蓄積するためのツールであり、採用につながらない場合もあることを認識しておきましょう。
タレントプールの導入手順
ここでは、実際にタレントプールを使用する際の手順を説明します。
代表的な手順は次のとおりです。
面接などから人材データを蓄積する
まずは、カジュアル面談や面接などで接触した応募者の中から、再度アプローチしたい人材のデータを蓄積します。
募集人数の関係で惜しくも採用見送りとなった人材や、内定辞退となった人材のデータを保存しておくと良いでしょう。また、面接以外で接触した人材のデータを保管するのもおすすめです。
定期的に接点を持つ
タレントプールに蓄積した人材とは、自社への関心を持ち続けてもらうために、定期的に連絡を取ることが大切です。
たとえば、現職の状況をメールで確認することで、転職活動のタイミングを共有してもらえるケースがあります。
心理的な距離が開いてしまうと再アプローチの効果が発揮されない可能性があるため、関係性を維持することを意識しましょう。
まとめ
今回は、タレントプールのメリットや導入手順について解説しました。
タレントプールで人材のデータを管理する際には、データをいつでも活用できるように情報を整理することが大切です。また、登録した人材との関係性を維持するために、定期的に連絡を取るようにしましょう。優秀な人材のデータを蓄積して、効率的に採用活動を進めてみてください。
