このページのまとめ

  • ダイレクトリクルーティングとは、採用したい人材に企業からアプローチする手法
  • ダイレクトリクルーティングを行うことで、即戦力となる人材の採用が期待できる
  • ダイレクトリクルーティングでの採用活動は、長期戦になりやすいことに注意が必要

ダイレクトリクルーティングとは、企業側が直接アプローチすることで求職者を採用する手法のことです。自社の求人に応募してくる人材だけでなく、本格的に転職活動をしていない人材にも接触することができます。近年では、企業が求める人材を採用する手段としてダイレクトリクルーティングが注目を集めています。そこで今回は、ダイレクトリクルーティングのメリット・デメリットや実施方法について解説します。

ダイレクトリクルーティングとは 

ダイレクトリクルーティングとは、企業が獲得したい人材に直接アプローチを行う採用手法のことです。ヘッドハンティングやスカウトなどがダイレクトリクルーティングに含まれます。
ダイレクトリクルーティングが注目される背景には、労働人口の減少があります。
求人広告を出すだけでは求職者を集めることが難しくなり、求職者に自らアプローチする企業が増えてきました。

ダイレクトリクルーティングのメリット

ダイレクトリクルーティングには、次のようなメリットがあります。

転職意欲が低い人材にもアプローチできる

1つ目が、転職意欲が低い人材にもアプローチできることです。
自社の求人に応募してきた人材だけでなく、まだ応募していない人材にも接触することで、より多くの求職者の中から自社に合った人材を見つけることができます。
ダイレクトリクルーティングは、本格的に転職活動を行っていない人材にも積極的にアプローチできるのが大きなメリットです。

求める人材にアプローチできる

2つ目が、求める人材にアプローチできることです。
ダイレクトリクルーティングでは、自社の求めるスキルや経験にマッチする人材に絞ってアプローチできるため、戦力となる人材を獲得しやすくなります。
「求める人物像にマッチする人材を採用したい」という場合におすすめの採用方法です。

新しい採用ノウハウが蓄積できる

3つ目が、新たな採用ノウハウが蓄積できることです。
自ら求職者にアプローチして採用につなげ、そのノウハウを蓄積することで、より効率的に求職者を採用できるようになるはずです。

ダイレクトリクルーティングのデメリット 

ダイレクトリクルーティングには、メリットだけでなく、次のような懸念点も考えられます。

採用担当の負担が増える

1つ目が、採用担当者の負担が増えることです。
ダイレクトリクルーティングの仕組みを整えるまでに、「母集団の形成」「スカウトメールの作成」「カジュアル面談の日程調整」など、さまざまな対応が必要になります。

ある程度の仕組みが整い、対応の流れがつかめるようになれば負担が軽減されるかもしれません。
ただ、体制が整うまでは採用担当者に負担がかかりやすくなることを認識しておきましょう。

大量採用が難しい

2つ目が、大量採用が難しいことです。
ダイレクトリクルーティングでは、自社の求める人物像にマッチする人材にターゲットを絞ってアプローチを行います。スカウトメールも、求職者の経歴やスキルを踏まえて一通ずつ作成するのが基本です。大量採用を行う場合は、ダイレクトリクルーティング以外の手法を用いたほうが効率的でしょう。

アプローチから採用までが長期戦になりやすい

3つ目が、アプローチしてから採用に至るまでの期間が長くなりやすいことです。
求職者の転職意欲が低い場合、初回のアプローチから選考を受けるまでに1年以上かかることもあるでしょう。また、何度アプローチしても選考を受けてもらえないケースもあるかもしれません。
ダイレクトリクルーティングは採用までに時間がかかりやすいため、中長期的な視点で採用活動を行う必要があります。

ダイレクトリクルーティングの実施方法

ここでは、ダイレクトリクルーティングの実施方法を紹介します。

アプローチ方法を決める

まずは、ダイレクトリクルーティングでのアプローチ方法を決めましょう。
アプローチ方法には大きく分けて次の3種類があります。

  • 社員の紹介
  • ダイレクトリクルーティングのサービスを使う
  • SNSで集める

ダイレクトリクルーティングサービスやSNSを使用する場合、母集団の形成から必要になります。ターゲットを決め、候補者を増やすようにしましょう。

スカウトメールを送る

ターゲットが決まれば、スカウトメールを送ります。
スカウトメールの本文には、次のような内容を記載します。

  • 自社の概要
  • 自社の魅力
  • 条件面
  • 入社後の活躍イメージ

カジュアル面談を実施する

求職者から「話を聞いてみたい」という返答があった場合は、カジュアル面談を実施しましょう。
カジュアル面談では、求職者の転職意欲や志望業界、希望職種などを確認することが大切です。
求職者の回答の内容を踏まえて、今後のアプローチの方法を考えていきましょう。

ダイレクトリクルーティングを実施する際のポイント 

ダイレクトリクルーティングを実施する際は、次のポイントを押さえておくことが大切です。

実施目的を明確にする

まずは、ダイレクトリクルーティングを実施する目的を明確にしましょう。
「即戦力になる法人営業担当を採用する」「マーケティングチームのマネージャーを採用する」のように具体的な目的を決めることで、採用ターゲットが明確になります。

ダイレクトリクルーティングの担当者を決める

ダイレクトリクルーティングを実施する際は、専任の担当者を決めましょう。
自社の求人に応募してきた求職者の対応とダイレクトリクルーティングの対応を一人で担当することになった場合、ミスが起こりやすくなったり、業務に手が回らなくなったりする可能性があります。
トラブルを防ぐためにも、できるだけ専任の担当者を配置するようにしましょう。

ターゲットは絞り過ぎない

ターゲットを絞り過ぎると、ターゲットが見つからなくなるため注意が必要です。
たとえば、求人サイトに登録されている求職者のプロフィールには、すべての職務経歴や保有資格が記載されているとは限りません。また、一部の経歴やスキルが不足していたとしても、それらを埋められるだけのポテンシャルを秘めている可能性もあります。
まずはターゲットを絞り過ぎず、少しでも魅力を感じた人材には積極的にアプローチしてみることが大切です。

長期的な視点で取り組む

ダイレクトリクルーティングは、長期的な視点で取り組みましょう。
どんなに自社にマッチする人材にアプローチできても、本人の転職意欲が低い場合は、すぐに採用につなげることは難しいでしょう。
採用を急がずに、1年や2年単位の長期戦になることも覚悟したうえで採用活動を行いましょう。

まとめ

今回は、ダイレクトリクルーティングについて解説しました。
ダイレクトリクルーティングを行うことで、自社が求める人材にピンポイントでアプローチすることができます。ただし、なかには転職意欲が低い人材もいるため、長期的な視点でアプローチを行う覚悟が必要です。自社に合う人材をじっくり探したい場合は、ダイレクトリクルーティングを実施してみると良いでしょう。