このページのまとめ
- リーダーとして大切なことは部下からの信頼を集めること
- リーダーは部下を管理する能力が必要
- これからのリーダーにはEQやクリティカル・シンキングが重要
企業にとって、良いリーダーを育成し、活躍させることは急務です。どの企業も、優秀なリーダー確保のために、研修や採用などを行っています。しかし、良いリーダーを集めるためには、リーダーとして大切なことを理解する必要があります。このコラムで、リーダーに大切な要素を学び、リーダー育成に活かしましょう。また、将来を見据えて、これからのリーダーに必要なスキルも知っておく必要があります。
良いリーダーとは?
企業にとって、良いリーダーが活躍していること、育成を行うことが重要です。リーダーが素晴らしい人材であれば、企業の発展が見込まれるためです。良いリーダーは曖昧な概念ですが、一般的には、部下の信頼を集め、組織として成果を挙げられるリーダーが該当します。
部下の信頼を集めている
良いリーダーの素質として、部下の信頼を集めている特徴があります。部下からの信頼は、組織を率い、マネジメントを行ううえで重要だからです。たとえば、部下からの信頼を集めていれば、難しい目標でも一丸となって取り組んだり、期待に応えるために部下が努力をするでしょう。このように、良いリーダーであるためには、部下の信頼を集め、組織を率いる能力が必要です。そうすると、より強い組織として成果を上げることができるでしょう。
部下に感謝の気持ちを持っている
自分のことだけを考えるのではなく、部下に感謝の気持ちを持つリーダーも良いリーダーです。部下の行動を尊重し、認めたり褒めたりできるためです。たとえば、部下が成果を上げたときに、よくやったと感謝できるリーダーは、部下のことを第一に考えられる良きリーダーです。一方で、部下の成果に嫉妬したり、自分の手柄にするリーダーは、良いリーダーではありません。また、部下に感謝の気持ちを伝えることで、部下のモチベーションがあがります。リーダーのために頑張ろうとする気持ちが高まるため、行動や成果にも良き影響をもたらせるでしょう。
リーダーに必要な役割
リーダーは組織を率い、部下をまとめる必要があります。リーダーに必要な役割を持っているリーダーも、良いリーダーです。このコラムでは、リーダーに必要な役割を4つ紹介するため、該当するか参考にしてください。
チームの方向性を決める
チームが同じ方向性を向いて業務に取り組むために、方向性を決めることが重要です。明確な目標はチームをひとつにし、成果の向上が期待できます。たとえば、目標や目的を明確にする、トラブルが起きても達成すべき行動を示すことができるリーダーは、良いリーダーです。部下が迷ったり、立ち止まったりしないように、チームの方向性を示す役割が求められます。
部下の育成
成果を上げるだけではなく、部下を成長させることもリーダーの役割です。メンバーの成長はさらなる成果向上を期待でき、企業にとっても重要な人材獲得につながるからです。たとえば、指導が上手なリーダーや、コミュニケーションが上手なリーダーは、良いリーダーです。部下に適切なフィードバックを与え、成長できる環境づくりを心掛けましょう。
チームを率いる
部下がバラバラにならないように、チームをまとめることもリーダーの仕事です。目標達成のために、全員が業務に取り組む体制を作る必要があります。たとえば、コミュニケーションを積極的にとったり、異なる意見をひとつにまとめることが重要です。良いリーダーには、チームをまとめあげ、チームとして成果をあげることも求められます。
業務の管理
進捗状況に問題がないか、部下が業務に取り組めているかなど、業務の管理もリーダーの仕事です。部下がパフォーマンスを発揮できるように、マネジメントを行ないましょう。たとえば、スケジュール管理や、目標に対する進捗の確認もリーダーには必要です。部下に任せるのではなく、リーダーとして業務全体の把握と管理ができる能力が必要です。
リーダーに必要なスキル
リーダーとして成果を上げるためには、部下をまとめるスキルだけではなく、モチベーションをあげて行動させるスキルも重要です。個人として成果を上げるスキルとは、異なるスキルが必要なので気を付けましょう。
判断力
チームが方針や行動に迷わないように、方向性を決めてあげる判断力が重要です。自分が先頭に立って引っ張っていく姿を見せましょう。リーダーの判断力が弱いと、部下が自分勝手に行動したり、指示を待つことで業務が進まない可能性があります。部下が安心してリーダーの選択に従えるように、自信を持って判断する力が求められます。
モチベーションアップ
チームが成果を上げるためには、部下ひとりひとりのモチベーションが重要です。リーダーだけが頑張るのではなく、チーム全体で頑張れるようにサポートしましょう。モチベーションを上げるには、リーダーから声を掛けることや、成果を褒める方法があります。部下が前向きに業務を行えるように、メンタル面もサポートしましょう。
リスクマネジメント
プロジェクトの進行に、トラブルや予想外の出来事はよくあります。あらかじめ、トラブルを予測しておくリスクマネジメントが重要です。たとえば、問題が発生しても大丈夫なように納期に余裕をもたせる、トラブル発生時の人員を確保するなどがリスクマネジメントです。リスクマネジメントができなければ、チームに混乱が生じたり、部下からの信頼を失う可能性もあります。あらかじめトラブルを予測し、トラブル発生時には落ち着いて対処しましょう。
コミュニケーション力
大きな目標を達成するためには、個人の力だけではなく、チームとしての協力が必要です。そのため、メンバーに協力してもらえるコミュニケーション力が必要です。たとえば、わかりやすく指示をしたり、メンバー同士の協力体制を整えるなどが、リーダーとしての役割です。もし、コミュニケーションが上手くいかなければ、部下が指示を間違って理解したり、メンバー内で揉め事が発生する可能性もあります。コミュニケーション力を鍛え上げ、チームとして協力できる環境を整えましょう。
計画立案力
リーダーは、目標達成のために計画を立案し、進行しなければなりません。そのため、指示を受けて業務を行っていた部下の時代とは状況が異なります。たとえば、目標から逆算してスケジュールを作成したり、部下が達成できる業務計画を立てることが求められます。このように、良きリーダーには、目標達成を実現するための、計画立案力が必要です。
リーダーに必要な心構え
リーダーに就任するにあたって、心構えをしっかりと持っておきましょう。自分の感情をコントロールする力や、誰にでも平等に接することが重要です。
感情をコントロールする
リーダーの発する感情は、良い面も悪い面もメンバーに伝わります。そのため、感情をコントロールし、メンバーに悪影響を与えないようにしましょう。たとえば、メンバーの成功を喜ぶなどポジティブな発信をすれば、メンバーの士気もあがります。一方で、失敗に機嫌を悪くしてしまえば、メンバーは萎縮して士気が下がるでしょう。このように、リーダーの感情はメンバーに影響を与えるため、コントロールを行うことが重要です。
立場に関係なく平等に接する
メンバーの立場や役職に関係なく、平等に接するようにしましょう。特定のメンバーを贔屓すれば、メンバーのモチベーション低下につながります。たとえば、仲の良いメンバーを優先したり、苦手なメンバーには困難な目標を与えるなど、人によって対応を変えるリーダーもいます。このようなリーダーは良いリーダーではなく、メンバーの信頼を失うことになるでしょう。立場や役割に関係なく、平等に接することが重要です。
これからのリーダーに求められるもの
時代や環境の変化に伴って、これからのリーダーに求められるものも変わります。変化する環境に置いていかれないためにも、これからのリーダーに必要なものを学んでおきましょう。
EQ(心の知能指数)
EQは心の知能指数とも呼ばれ、自分や他者の感情を理解し、尊重するスキルのことです。自分や他者の感情を理解できる人物は、人間関係を良好にし、マネジメント能力が向上するため、注目を集めています。また、EQの高い人物は、危機的な状況を切り抜けるためにも有効とされています。変化の激しくなる現代社会では、組織内の人間関係を維持しながら、危機を切り抜けるためにも重要なスキルです。
適応力
社会の変化に対応し、成果を上げるためにも、適応力が重要です。従来の方法や考え方にとらわれるのではなく、柔軟に変化していく人材が求められるからです。たとえば、新型コロナウイルス流行にあたって、テレワークや時短勤務などを柔軟に取り入れた企業は、変化に対応しながら成果を残すことができました。リーダーも同様で、変化する社会に対して、柔軟に対応する必要があります。そのため、これからのリーダーには、自分を変化させることを恐れず、チャレンジできる適応力が求められます。
クリティカル・シンキング(批判的思考)
物事を批判的に考える、クリティカル・シンキングの需要も高まっています。社会の変化は急激で、従来は正しかったものが、間違いに変わることもあるからです。そのため、正しいと信じるのではなく、「本当に正しいのか?」「改善できる箇所はないか?」と探し続けるクリティカル・シンキングが重要です。事業を行うにあたって、予測不可能な出来事が起こる場合もあります。不測の事態に備えて、あらゆる可能性を生み出すためにも、クリティカルシンキングが求められます。
まとめ
企業が発展するためには、優秀なリーダーの存在が必要です。優秀なリーダーになるためには、メンバーを率いる力や、リスクマネジメントのように将来を見据えた行動が求められます。また、社会の変化に伴い、リーダーに求められるスキルも変化していきます。従来の考え方にとらわれるのではなく、知識を取り入れることで、能力を成長させましょう。