このページのまとめ
- 部下の育て方のポイントは、コミュニケーションをとり、部下の特徴を知ること
- 部下の育て方には、1on1やOJTがある
- 教え方が下手な上司は部下をダメにするため、注意が必要
企業が成長するためには、部下の育て方が重要です。部下が育つことによって、企業も成長し、成果を出すことができます。しかし、部下がうまく育たず、指導方法に悩む担当者も多いことでしょう。今回は、部下の育成に悩む担当者向けに、部下の育て方のポイントや指導方法を解説します。上司の振る舞いが重要になるため、参考にしてみてください。
部下の育て方のポイント
部下を育てる際に押さえておくべきポイントを紹介します。
コミュニケーションをとる
部下を育てるために、まずは部下とのコミュニケーションをとりましょう。部下のことを理解しなければ、育てることができません。部下から話し掛けるのを待つのではなく、自分から話しかけましょう。業務に関係ない雑談も含めて、コミュニケーションの頻度を増やすことが大切です。
部下のモチベーションを上げる
部下を育てるために、部下のモチベーションを上げましょう。モチベーションを上げるためには、部下の働きぶりを積極的に褒めてあげることが大切です。褒める際には、結果だけではなく、過程も含めて褒めてあげると良いでしょう。結果だけを褒めてしまうと、結果がすべてと考え、過程をおろそかにしてしまう可能性があるからです。
フィードバックを行う
部下の仕事に対して、フィードバックを欠かさずに行いましょう。フィードバックの際には、良かった点と改善点をセットで伝えましょう。良い点だけを伝えても部下の成長につながりません。また、改善点だけ伝えると、叱られていると勘違いし、モチベーションが下がる可能性があります。良い点と改善点を一緒に伝えて、部下の成長を促しましょう。
理不尽に怒らない
理不尽に怒ってしまうと、部下を萎縮させてしまいます。チャレンジが少なくなったり、上司に怯えたりしてしまうため、注意しましょう。理不尽に怒られた部下は、上司に怒られないことを考え、さまざまな場面で萎縮してしまいます。その結果、仕事への積極的なチャレンジができなくなり、成長が止まってしまうリスクがあります。
部下の強みと弱みを知る
部下の強みと弱みを知ることで、適切な育成方法を考えられます。強みは伸ばし、弱みを改善するようにしましょう。また、部下が自分自身の強みと弱みに気づけていない可能性があるため、強みと弱みを本人に直接伝えてあげることも大切です。一人ひとりの個性を活かした指導で部下を成長させましょう。
主体的に行動させる
部下が主体的に行動できるように、上司から指示を出しすぎないように注意しましょう。上司が細かく指示を出すと、部下が自ら考えて問題を解決する機会がなくなってしまいます。失敗から学んで成長することも多いため、必要最低限の指示は出しつつ、そのほかの部分は部下の裁量に任せてみると良いでしょう。
部下が育つ上司の特徴
部下が育つには、上司の振る舞い方や素質も関係しています。どのような上司であれば、部下が育ちやすいのかを知っておきましょう。
目標が明確
目指すべきゴールを明確にできる上司は、部下の育成が上手い傾向にあります。目標を明確にすることで、部下が業務の進め方を大きく誤ることを防げます。また、適切な目標を設定できることも特徴の一つです。高過ぎる目標はモチベーションを下げ、低過ぎる目標は成長を止めてしまいます。頑張れば達成できるレベルの丁度良い目標を設定することで、目標達成への意欲を高めましょう。
成果の過程も重視する
結果だけでなく過程も重視できる上司は、部下が育つ傾向にあります。過程を評価することで、部下は良かった点と改善が必要な点を理解できます。良い点を伸ばし、そのほかの点を改善することで、次回以降の業務でさらに大きな成果が出せる可能性が高まります。
部下をダメにする上司の特徴
部下をダメにする上司には、以下のような特徴があります。
すべてを上司が指示してしまう
上司の指示ですべてを行ってしまうと、部下は成長できません。自分で考える力が育たず、指示がなければ動けない部下になってしまうでしょう。指示を出すことは必要ですが、ときには部下に任せることも大切です。
部下に信頼されていない
部下に信頼されていない上司は、部下のモチベーションを下げてしまいます。部下がやる気をなくし、業務に集中できない可能性も生み出します。たとえば、自分の気分で動いてしまう上司は、部下の信頼を得ることができません。話している内容が気分で変わったり、行動にも一貫性がないためです。このような上司を見た部下は、モチベーションをなくし、会社のために頑張ろうとする気力も失われます。モチベーションが下がってしまうと、成長もせず、業務の成果もあがりません。部下に信頼されていない上司は、部下のモチベーションに悪影響を与えるため、注意しましょう。
部下を育てる方法
部下を育てるための指導法を学び、部下の成長を促進させましょう。部下の特徴や性格、企業の特性によっても適切な指導方法は変わります。状況に応じて指導方法を変えられるように、さまざまな指導方法を学んでおきましょう。
1on1
1on1とは、上司と部下が1対1で行う面談のことです。部下との信頼関係を築くために、部下とのコミュニケーションをとることを目的として実施します。そのため、業務に関係ない内容を話すこともあります。部下の指導が目的になると1on1ではなくなってしまうため、注意しましょう。
コーチング
コーチングは、部下の主体性を成長させる指導方法です。質問を投げかけることで、部下自身に考えさせ、主体性を伸ばします。たとえば、目標が達成できなかったときは、「どのような方法を取ればよかった?」などのように問いかけます。ポイントは、Yes、Noで答えられる質問にしないことです。部下が自分の言葉で、自由に発言できる質問を投げかけましょう。
OJT
OJTとは、実際の業務を行いながら、実施する指導です。職場の上司が中心となり、技術やノウハウを伝えます。知識を学ぶだけでなく、実際に経験しないと理解できないことがたくさんあります。OJTは実務を通して従業員を教育するため、実践的なスキルを身につけてもらうことが可能です。
まとめ
部下を育てるためには、一人ひとりに適切な目標を設定し、成果と過程の両面からフィードバックをすることが大切です。部下がある程度仕事に慣れてきたら、必要以上に細かく指示を出さず、本人の主体性に任せて業務を進めてもらうと良いでしょう。1on1やコーチングなどを活用して、部下とコミュニケーションをとりながら育成に励んでみてください。