このページのまとめ
- 朝活とは、早起きして運動や勉強に時間を使う活動のこと
- 朝活には、生産性の向上や生活リズムの安定などのメリットがある
- 朝活では睡眠時間を十分に確保し、継続して続けることが大切
朝の時間を有効活用するために、朝活に注目が集まっています。朝活に取り組む従業員をサポートしようと考えている企業も多いことでしょう。朝活の内容にはさまざまな種類があり、従業員のニーズに応じて選ぶことが大切です。今回は、朝活が従業員に与えるメリットや企業での導入事例を解説します。朝活の導入を検討している企業は、ぜひ参考にしてみてください。
朝活とは
朝活とは、朝の時間を利用して勉強や運動などの自己研鑽を行うことです。自分の時間を自由に過ごすことを朝活と呼ぶ場合もあります。いつもより早起きすることで、朝活のための時間を設けます。たまたま早起きしたからではなく、意図的に時間を設けることがポイントです。
朝活で行う内容には次のようなものがあります。
- 資格試験の勉強をする
- ランニングや筋トレを行う
- 読書の時間に使う
- 音楽を聞いて気分転換をする
朝に活動する理由
朝に行動する理由は、起床後の元気な状態のときに活動することで、集中力と生産性が高まるためです。夜に活動しようとした場合、仕事で疲れていてできなかったり、家事に追われて時間がなかったりするでしょう。勉強や運動などをする気力が残っておらず、実施できないケースが増加します。そのため、比較的元気な朝に活動を行い、有意義に過ごすことが、朝に行動する理由です。
朝活が従業員に与えるメリット
朝勝が従業員に与えるメリットには、次のようなものがあります。
スケジュールに余裕が生まれる
朝活で早起きをするため、スケジュールに余裕が生まれます。寝坊したり、時間がなくて慌てたりするケースが減るでしょう。
生活リズムが整う
朝活の実施により、生活リズムが整う効果が期待できます。同じ時間帯に起き、活動するためです。また、早起きするために早寝をすると、寝る時間も安定するでしょう。現代では、スマートフォンが一般的になり、寝る前にSNSや動画視聴を行うことで、夜更かししてしまう従業員が増加しています。朝活を目標にすると、起きるために早寝をするようになるため、生活リズムが整います。
知識や経験が増える
朝活の時間を勉強に当てれば、従業員の知識や経験が増加します。業務に活かせる知識を習得する従業員も出てくるでしょう。朝活では、読書や資格勉強を行う従業員も大勢います。新しい知識や考え方を学ぶことで、業務に還元できるでしょう。また、朝活イベントに参加し、参加者と話すことで新しい経験をする従業員もいます。朝活の実施により、知識や経験の増加が期待できるでしょう。
従業員におすすめできる朝活内容
朝活の種類はさまざまで、決まっているわけではありません。朝活の内容に悩む従業員には、具体的な朝活内容を薦めてあげると良いでしょう。ここでは、従業員におすすめできる、仕事にも役立つ朝活内容を紹介します。
ビジネス書などの読書
朝活では、ビジネス書などの読書が効果的です。ビジネス書を読むことで、業務に役立つ考え方が学べます。ビジネス書で学んだ知識を業務に取り入れるだけでなく、学んだ知識をもとに新たなアイデアを思いつくこともあるかもしれません。新しい知識を取り入れなければ新しい発想は生まれにくいため、定期的に読書の習慣をつくることがおすすめです。
資格などの勉強
朝活の時間を資格の勉強に充てるのも有効です。資格の取得が昇給につながる場合は、従業員のモチベーションがより高くなるでしょう。終業後に資格の勉強をする場合、「疲れがたまって集中力が続かない」「帰宅してからやるべきことが多くて勉強に手がつけられない」という従業員もいるかと思います。このような場合は、朝活の時間を使って資格取得の勉強を推奨すると効果的です。数人の従業員で集まって勉強すれば、一人で勉強するよりもモチベーションが保ちやすくなります。
ランニングなどの運動
従業員の健康維持のために、ランニングや筋トレなどの運動を行うのも良いでしょう。デスクワークが中心の企業は、従業員の運動不足解消につながります。また、気分をリフレッシュして仕事に取り組めるメリットもあります。
スケジュールの整理
朝活の時間を活用して、その日にやるべき業務を整理するのもおすすめです。事前にスケジュールを立てておくことでやるべき内容を可視化でき、業務効率の向上につながります。また、始業と同時に見切り発車で業務を進めると抜け漏れが発生しやすくなるため、ゆとりをもってスケジュールを立てておくのがおすすめです。
従業員が朝活を行う場合のポイント
企業で朝活を実施する場合、以下のポイントを押さえておきましょう。
睡眠時間を確保する
前提として、朝活は十分な睡眠をとった状態で行いましょう。エネルギーが充電された状態で行わなければ活動に集中できず、その後の業務にも支障が出てしまいます。必ず体調を万全に整えたうえで行うことを従業員に周知しましょう。
朝活の内容を決める
朝活で何をするかを決めなければ、ただ早く起きることが目的になってしまいます。「自己研鑽のために読書をする」「資格の勉強をする」など、目的を定めたうえで朝活を行うようにしましょう。
目標を厳しくしない
目標を厳しくすると続かなくなるため、まずは簡単な目標から設定することが大切です。「始業の15分前に出社してニュースに目を通す」「始業前の20分間を読書に充てる」など、実現可能な目標を立てることを意識しましょう。
朝活を取り入れている企業事例
実際に朝活を取り入れている企業を参考にしてみましょう。朝活の形は自由であり、さまざまな取り組みが行われています。自社で朝活を推進する際の参考にしてみてください。
ブライダル企業A社の事例
ブライダル企業のA社では、朝早く出勤した従業員に対して朝食を提供しています。朝食の提供が早起きのモチベーションになり、従業員同士が朝食を一緒に食べることでコミュニケーションの活性化にもつながっています。
IT企業B社の事例
B社では、これまで終業後に実施していた勉強会を始業前に移行しました。終業後に実施していたときは外出や打ち合わせで参加できない従業員が多くいましたが、始業前に実施することで参加率が高くなりました。参加率が向上したことで、従業員同士のコミュニケーションが活発になるという変化が生じました。
総合商社C社の事例
C社では、従業員の残業を減らすために「朝型勤務制度」を採用しています。朝型勤務制度では、従業員が始業より前に出勤した分の時間も給与に反映しています。その結果、従業員1人あたりの残業時間が約15%減少しました。業務の生産性を向上させて残業を減らすという面でも、朝活は有効活用できそうです。
まとめ
朝活には、業務の生産性を高めたり、従業員の健康を増進したりするメリットがあります。企業で朝活を取り入れる際には、朝活の内容を明確に定め、従業員の負担にならない範囲で行うことが重要です。コツコツ続けることを第一に、無理のない目標を設定して始めてみましょう。