このページのまとめ

  • 若手社員は、プライベートを大切にしながら働きたいと考える傾向がある
  • 若手社員を育成するためには、フォローとサポートを手厚くすることが大切
  • 若手社員の育成方法として、1on1やコーチングなどが有効

新入社員が入社するたびに、仕事への考え方にジェネレーションギャップを感じる方もいるのではないでしょうか。若手社員とコミュニケーションをとるためには、自分の価値観に当てはめようとせず、若手社員の特徴を理解してあげることが大切です。今回は、若手社員の特徴や、若手社員を育成するときのポイントを紹介します。若手社員と良好な関係性を築くための参考にしてみてください。

若手社員の特徴

時代の流れとともに、若手社員の特徴も変わります。現代の若手社員が、どのような特徴を持っているのか確認しましょう。特徴を知ることで、接し方を考えることもできます。

安定性重視

仕事もプライベートも、安定性を求める若手社員が増加しています。社会に対して抱える不安が多く、安心した生活が求められているためです。たとえば、業務であっても保守的な若手社員が多く、リスクをとってチャレンジするよりも、自分が行いやすい業務を優先する傾向にあります。また出世も望まないケースが増えており、責任を負わずに安定して働きたい傾向が出ています。

プライベート重視

仕事重視の社会から、プライベート重視の社会にも変化しています。ワークライフバランスの普及もあり、仕事とプライベートに対する考え方が変わってきています。以前は休日返上してでも働くことが良いとされてきた環境でした。しかし、現代は働き方改革も進み、効率的に成果を出すことが重視されています。その結果、仕事とプライベートの両立を目指す社員が増え、プライベートの時間を確保するために仕事を行う若手社員が増加しています。

転職が一般的

年功序列の考え方から、転職が一般的になったことも大きな変化です。成果主義の流行もあり、ひとつの会社で定年まで働く若手社員が減ってきています。従来は、定年まで安心して働ける企業が多く、転職意欲のある社員は少ない状況でした。しかし、現代は雇用が安定しているとは言えず、年功序列で評価しない企業も増えています。その結果、転職が一般的となり、良い条件や環境があれば、転職を行う社員が増加しています。

情報収集に長けている

子どものころからパソコンやスマートフォンに触れているため、情報収集に長けています。必要な情報をインターネットで探すときには、力を発揮してくれるでしょう。ビジネスの場面では、情報をまとめ、活用するケースもよくあります。情報の集め方を知っている点は、活躍するために大切だと言えるでしょう。

若手社員を育成する方法

若手社員の育成方法には、次のようなものがあります。

1on1

1on1とは、一対一で実施する定期的な個人面談のことです。雑談を交えながら話しやすい雰囲気をつくり、部下の悩みや業務の疑問点を解消する目的があります。また、業務における部下の目標を一緒に考え、目標達成に向けてサポートしてあげることも重要です。定期的に1on1を行い、部下の成長をサポートしましょう。

OJT

OJTとは、実務を通して仕事のやり方を教える方法です。実際に業務を行いながら指導することで、新入社員が仕事の進め方を身をもって吸収できるメリットがあります。
座学のみでは習得しきれないスキルを学べるため、効果的な教育方法といえるでしょう。

コーチング

コーチングとは、質問を投げかけることで従業員の内側にある答えを引き出す手法のことです。
コーチングは従業員自身の主体性を引き出すことが目的なため、指導を行う側が行動を決めてはいけません。「どう思う?」「どうしたい?」のように、まずは質問を投げ掛けることが大切です。あくまでも従業員の自発的な行動をサポートする役割であることを押さえておきましょう。

若手社員を育成するコツ

若手社員の育成では、次のポイントを押さえることが重要です。

企業理念を教える

業務内容を教える前に、企業理念を教えましょう。自社がどのように考え、行動するかを伝えておくと、若手社員も行動しやすくなります。現代の若手社員は素直な場合も多く、どのような行動を行うのかを伝えておくと、考え方を合わせてくれやすい傾向にあります。企業理念は会社の考え方の基礎になるため、育成の最初に伝えておきましょう。

フィードバックを行う

若手社員の仕事に対して、良い点と改善点をフィードバックしましょう。
改善点が多い場合は、はじめに良い点を伝えたうえで改善点を伝えることが大切です。その際は、「こうしたらもっと良くなる」という前向きな表現で改善点を伝えてあげるとフィードバックを素直に受け止めてもらいやすくなります。

具体的に伝える

指示や指導を行う際には、具体的に伝えましょう。若手社員が安心して業務に取り組めるように、まずは具体的な手順を伝えることが非常に大切です。
また、「何か分からないことはある?」「困っていることはない?」と都度声を掛け、自分が指示した業務を問題なくこなせているかにも気を配りましょう。
社歴の長い社員が大まかな指示でこなせる業務でも、仕事に慣れていない若手社員は勝手が分からずに混乱してしまうケースがあります。解釈のミスが生じないように具体的に指導する必要があります。

まとめ

若手社員と接する際には、「自分たちとは価値観が違う」と壁をつくらず、どのような特徴があるのかを理解することが大切です。1on1やコーチングを通して若手社員の特性を把握し、業務の指示を具体的に出すことで若手社員がスムーズに仕事のやり方を覚えられるように配慮しましょう。