• 最近、部下の転職が相次いでいて、原因が知りたい
  • 部下が転職を考えているときの兆候は?
  • 部下が他社に流出するのを防ぐにはどうすればいいの?

このような疑問や悩みを持つ管理職も多いでしょう。部下の転職が相次ぐ場合、さまざまな要因が考えられます。

本記事では、部下が転職を検討する原因や兆候、それを未然に防ぐ方法について解説します。部下がずっと働き続けたいと思えるような、魅力的な職場づくりを目指す方はぜひ参考にしてください。

この記事の監修者

曽和 利光(そわ・としみつ)

株式会社人材研究所 代表取締役社長

新卒で株式会社リクルートに入社後、ライフネット生命保険株式会社と株式会社オープンハウスを経て、2011年に株式会社人材研究所を設立。「人と、組織の可能性の最大化」をテーマに掲げ、人事、採用にコンサルティング事業などを展開。『人事と採用のセオリー』など、これまで多くの書籍を出版し、いずれも大きな話題を集めている。

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部下が転職しそうな兆候

米国の医療教育機関であるアルティメット・メディカル・アカデミーの情報をもとに、部下が転職しそうな兆候を解説します。

仕事がいい加減になっている

部下の仕事が以前と比べていい加減になっている場合、転職を検討している可能性があります。会社を辞めることが決まれば上司の評価を気にする必要がなくなり、モチベーションも低下していることが原因と考えられます。

具体的に、部下が以下のような状態である場合、注意が必要でしょう。

  • 仕事のスピードが遅くなった
  • ミスが増えた
  • 期限を守らなくなった

ただし、本人はいたって真面目に仕事をしているつもりでも、何らかの要因でうまくいっていない可能性もあります。そのため、上記のような状態に気づいたら、早めに話し合いの場を設けることが重要といえます。

勤務態度が悪くなる

以前までは真面目だった部下の勤務態度が悪くなった場合は、転職を考えているかもしれません。退職すれば人間関係もリセットされるため、周りからどう見られているかを気にしなくなっている可能性があります。

具体的には、以下のような勤務態度の変化が見られた場合、注意が必要でしょう。

  • 遅刻が増えた
  • ミスをしても謝らなくなった
  • 口ごたえするようになった

ただし、急な態度の変化はうつ病をはじめとした、精神疾患の症状である可能性もあるとされています。そのため、上記のような状態になった部下を頭ごなしに注意・指導する前に、本人の話を聞き原因を解明することが重要といえます。

愚痴や文句を言うことが増えた

部下の愚痴や文句を言う頻度が増えた場合も、仕事を辞めたがっているサインの可能性があります。とくに、これまでほとんど愚痴を言わなかった人が不平不満をこぼすようになった場合、かなりストレスをためこんでいるかもしれません。

リーダーシップ研修などを実施しているクリステンコーチング&コンサルティング社のCEOリサ・クリステン氏によると、愚痴を言う文化が職場に根付くと、組織の生産性が低下する恐れがあるとのことです。そのため、上司はまず部下の愚痴を止める必要があります。

同氏によると、愚痴をこぼしている本人を直接的に批判してしまうと、かえって反抗的な態度をとられる可能性があるとされています。そのため、以下のように「自分がどう感じているか」を伝えるのがよいとされています。

「〇〇さんがいない場所で愚痴や噂について話すのは職場の士気も下がるので、良くないことだと思います。気を付けてくださいね。」

なお、ただ愚痴をやめさせるだけでは根本的な解決にはならないため、職場環境の改善もすぐに進める必要があるでしょう(具体的なやり方は後述)。

同僚とコミュニケーションを取らない

これまで社交的だった部下が同僚とコミュニケーションを取らなくなった場合、会社を辞める前兆の可能性があります。退職すれば人間関係もリセットされるため、無理に周りと仲良くする必要がないと考えているかもしれません。

以下のような変化がないか、部下同士のコミュニケーションも日ごろから確認しておくことが重要といえます。

  • あいさつをしなくなった
  • 話しかけてもそっけなくなった
  • 飲み会に参加しなくなった

ただし、部下が突然コミュニケーションを取らなくなった場合、上司や同僚からいじめ・ハラスメントを受けている可能性もゼロではありません。そのため、異変に気づいたときは話し合いの場を設け、場合によっては厳しく処分する必要もあるでしょう。

休みがちになる

部下が仕事を休みがちになった場合も、転職しそうな兆候かもしれません。このケースでは、部下が休む理由として以下の2つが考えられます。

  • 転職活動をしている
  • 転職先が決まり有給休暇を消化している

ただし、体調不良やプライベートの事情など、やむを得ない理由で休んでいる可能性もあります。そのため、部下が休みがちになった場合は、まず理由を尋ねましょう。その後は、以下のように対応するとよいでしょう。

  • 私用で休んでいる場合は、理由を深く聞かない(※)
  • やむを得ない理由で休んでいる場合は、対応策を一緒に考える

※ベリーベスト法律事務所によると、労働基準法上、有給休暇取得に理由は必要ないそうです。有給休暇の取得理由を執拗に聞く行為はハラスメントにあたるリスクもあり、深く聞かないのが無難とされています。

参考:

Ultimate Medical Academy “7 Signs an Employee Is Ready to Leave and How to Change Their Mind”

Forbes “Culture Of Complainers? Seven Ways To Cut Workplace Complaining”

ベリーベスト法律事務所「有給休暇の取得理由を聞くのは違法? 拒否された際の対処方法」

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部下が転職してしまう原因

厚生労働省が公表している「令和4年雇用動向調査結果の概況」をもとに、部下が転職してしまう原因を解説します。

労働条件が悪い

労働条件が悪い職場は、部下が転職する原因になり得ます。ここでいう労働条件とは、1日の労働時間や休日日数を指します。

とくに近年では、ワークライフバランスが重視されており、仕事だけでなくプライベートの時間も充実させようとする傾向が強いです。Job総研が20~50代の社会人を対象に実施した調査によると、全体の約95%が転職時の仕事選びで、ワークライフバランスを重視しているとされています。

近年ではインターネットやSNSでさまざまな情報に触れ、興味関心の幅が広がったことで、仕事だけでなく趣味や家族との時間も重視するようになったのかもしれません。

以上のことから、どれだけ給料がよくても、仕事が忙しすぎて十分なプライベートの時間が確保できない会社は、従業員にとって魅力的でないといえます。

人間関係がよくない

人間関係に悩み、転職を検討する部下は多いとされています。人間関係が悪いとは、以下のような状態を指します。

  • 先輩社員と馬が合わない
  • 上司からハラスメントを受けている
  • 職場内で悪口や噂が絶えない

人間関係が悪いとコミュニケーションがうまく取れず、仕事に支障をきたす上にストレスも大きくなりやすいです。転職系メディアを運営する株式会社メルセンヌが実施した調査によると、「職場の人間関係」は仕事上でもっともストレスが大きい要素であることがわかっています。以下は、同調査結果の一部です。

▼ストレスと感じることランキング

順位回答割合
1位職場の人間関係35.9%
2位ノルマや求められる成果14.5%
3位労働時間が長い。残業が多い14.4%

以上のことから、人間関係に悩む部下は、転職することで周囲との関係をリセットし、ストレスを回避したいと考えるかもしれません。

待遇に不満がある

会社の待遇に不満があり、よりよい条件を求めて転職するケースもあるでしょう。ここでいう待遇とは、給料や福利厚生を指します。

とくに近年の若手社員は、仕事に経済的な安定を求める傾向が強いです。産業能率大学が新入社員を対象に実施した調査によると、回答者の多くが仕事に経済的な安定を求めていることがわかっています。以下は、同調査の結果の一部です。

▼Q. 働く上で重要なことは?

順位回答割合
1位長期間、安心して働けること57.4%
2位仕事内容に見合う報酬が得られること47.1%
※過去最高
3位仕事を通じて自分自身が成長すること38.1%

最近では不況や値上げなど、お金に関するネガティブな情報がインターネットやSNSで多数散見されるからだと考えられます。

以上のことから、たとえ仕事内容や人間関係に不満がなくても、待遇が不十分だとよりよい条件を求めて転職される可能性があります。

仕事がつまらない

部下は仕事がつまらないと感じると、よりやりがいのある仕事を求めて転職する可能性があります。

では、つまらない仕事とはどのようなものなのでしょうか。求人サイトを運営する株式会社ビズヒッツの調査結果によると、以下のような状態だと「仕事がつまらない」と感じるそうです。

▼仕事がつまらないと感じるとき

ランキング回答割合
1位変化がないとき30.5%
2位評価・感謝されないとき14.4%
3位人間関係に不満があるとき12.0%
4位暇なとき11.0%
5位目標・意義を見失ったとき10.1%

上記の結果は言い換えると、

  • 自分が今の仕事を何のためにしているのかわからない
  • 仕事を通じて自分の成長を実感できない

ときに、仕事がつまらなく感じるといえます。

会社の将来性に不安を感じている

部下が会社の将来性に不安を感じ、より安定している会社への転職を検討している場合もあるでしょう。

帝国データバンクが実施した調査によると、2023年に休廃業・解散した企業は全国で5万9105件あり、前年比で 10%増だったそうです。この多くが中小企業であり、物価高や人手不足が原因と考えられます。

もちろん、大企業だからといって将来100%安心という保証はないでしょう。しかし、会社の倒産とともに仕事がなくなるリスクを最小限に抑えるため、より安定している会社へ転職するのかもません。

家庭の事情で辞めざるを得ない

部下が家庭の事情により、やむを得ず転職するケースもあるでしょう。ここでいう家庭の事情とは、たとえば以下のようなケースです。

  • パートナーの転勤に伴い遠くへ引っ越す
  • 子育てがしやすい職場に移る
  • 親を介護するためにテレワークできる会社に移る

先ほども述べたとおり、近年ではワークライフバランスを重視する文化が根強いとされています。そのため、仕事とプライベートを両立しやすい環境がより好まれると考えられます。

参考:

厚生労働省「令和4年雇用動向調査結果の概況」

PR TIMES「Job総研による『2023年 ワークライフ実態調査』を実施 理想はプライベート重視7割 実際は仕事に偏りギャップ顕著」

PR TIMES「【ストレスを感じる要因の1位は職場の人間関係】在職中の832人への調査で判明したストレス要因ランキング」

産業能率大学 総合研究所「2022年度 新入社員の会社生活調査(第33回)」

PR TIMES「【仕事がつまらないと思う瞬間ランキング】男女417人アンケート調査」

帝国データバンク「全国企業「休廃業・解散」動向調査(2023)」

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部下の転職を未然に防ぐポイント

部下が転職してしまうのを未然に防ぐために、心がけるべきポイントを紹介します。

ワークライフバランスを改善する

ワークライフバランスの改善を検討しましょう。すでに述べたとおり、充実したワークライフバランスを実現できる職場は、多くの社員にとって魅力的だからです。

エクセルシオ大学が公開している情報によると、ワークライフバランスを改善するには以下の5つのポイントが重要とされています。

ポイント概要
過労の兆候を知る異変のサインを知り、バーンアウト(燃え尽き症候群)にならないよう早めに対処する・常に疲れを感じる
・イライラする
・集中できない
などの症状が出たら、無理せず休む
マルチタスクを避ける1つのタスクに専念することで集中力が高まり、生産性もアップするタスクに優先順位をつけ、最も緊急度が高く重要なものから取り組む
スケジュールを管理するプライベートの予定もふまえた上で、部下が自分でスケジュールを組む家族との時間を確保するために、こまめに有給休暇をとる
仕事とプライベートの境界線を設ける明確な境界線を引き、仕事とプライベートを互いに干渉させない定時退社後は仕事のメールや電話に対応しない
困ったときは周りに頼る仕事を期限までに終わらせるだけでなく、他の社員のスキル向上にもつながる自分の仕事に余裕があるときは周りの手伝いをし、持ちつ持たれつの関係を築く

労働時間が長くプライベートの時間を十分に確保できていない部下がいる場合は、上記を意識させると改善できるかもしれません。

積極的にコミュニケーションをとる

コミュニケーションを重視する文化を育むことが大切です。とくに、職場の人間関係がよくないと感じる場合、コミュニケーションが円滑になれば関係も改善できるかもしれません。

求人サイトを運営する株式会社ビズヒッツが働く男女を対象に実施した調査によると、全体の約39%が「コミュニケーションを心がける」ことで、職場の人間関係を改善できたと回答しています。

部下とコミュニケーションをとる際は、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。

  • メッセージを明確かつ簡潔に伝える
  • 部下の話をよく聞き、共感を示す
  • ストーリーテリングやビジョンの共有する
  • メッセージと行動や価値観を一致させる

部下とのコミュニケーションの取り方について、詳細を知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

待遇面を改善する

社員の給料や福利厚生など、待遇面の改善を検討しましょう。

カリフォルニア大学バークレー校のハース・ビジネススクールによると、昇給は社員のモチベーションをアップさせ、生産性および会社への愛着を強めるそうです。金銭的な報酬を付与されることで、自分の仕事を評価してもらえていると感じられるためだと推測できます。

ただし、同社によると、社員の待遇を無条件にアップするのは望ましくないとのことです。以下のように、「優れた成果を残せば報酬がもらえる」ことを、社員に理解させることが重要とされています。

  • 優秀な成績を残したらインセンティブを与える
  • 指定の資格を取得できれば手当を付与する
  • 階級が上がったら昇給する

キャリアプランを伝える

ハーバード・ビジネス・レビューに掲載されている論文によると、部下が他社へ流出するのを防ぐためには、キャリアプランをわかりやすく伝えることが重要とされています。キャリアプランを知ることで、将来に向けて自分がすべきことが明確になり、仕事のモチベーションもアップするからだそうです。

逆に、キャリアプランを明確に伝えなかった場合、部下は自分がしている仕事の意味や必要性が理解できない可能性があります。その結果、よりやりがいのある仕事を求めて転職する恐れがあるのです。

そのため、以下のように、部下に対する期待や希望を言葉ではっきり伝えることが重要といえます。

例:「5年後にはマーケティング部署でチームリーダーとしてメンバーを引っ張ってほしいから、今はこの仕事に集中しよう」

会社の経営状況やビジョンを共有する

部下に対して、会社の経営状況やビジョンをこまめに共有することが重要とされています。

米国で求人サイトを運営するジョブズインミー社の調査によると、回答者の85%が「会社の業績や最新情報を定期的に共有してくれるときが最もやる気が出る」と感じているそうです。また、基幹システムの開発・販売を行うエニワン株式会社の調査によると、「全従業員に企業理念を浸透させることは必要だと思いますか?」との問いに、約70%が「はい」と回答したそうです。

以上の結果をみると、会社の目標や課題を認識することで自身の役割を理解でき、仕事のモチベーションにもつながると考えられます。そのため、部下には以下のような会社の目標やビジョンを定期的に共有し、お互いが目指す方向性を統一することが重要といえます。

  • 会社の短期・中期・長期の経営計画
  • 部署目標と会社目標との関連性
  • 具体的な行動計画と進捗状況

柔軟な働き方を認める

フレックスタイム制やテレワークなど、柔軟な勤務形態を認めれば、部下の離職率を下げられるかもしれません。

とくに近年の若手社員は、柔軟な働き方を好む傾向が強いとされています。就職メディアを運営する株式会社学情が20代社会人を対象に実施した調査によると、「フレックスタイム制を導入する企業は魅力を感じますか」との問いに、8割以上が「魅力を感じる」と回答したそうです。

働く時間やタイミングを自分で調整できれば、プライベートの時間を確保しやすくなります。また、育児や介護で忙しい人でも、仕事と家庭を両立しやすい点も魅力の1つでしょう。

ただし、社員それぞれが好き勝手な時間で仕事をすると、業務の進捗や労働時間の管理が難しくなるのも事実です。そのため、以下のような制約は最低限必要かもしれません。

  • コアタイム(1日のうち必ず勤務しなければならない時間帯)を設定
  • 利用できるのは週に2回まで
  • 利用する際は事前に申請が必要
人材研究所のコメント

管理職から様々な相談を受ける中、よくある事例が「仕事内容と報酬が見合っていないと訴える部下に対してどうコミュニケーションをとるか」です。

そもそも、人が最も実力と報酬の差を感じるのは往々にして「昇格一歩手前」であり、これはもうすぐ昇格するサインでもあります。なぜなら、多くの会社の人事制度では、定期評価による報酬アップよりも昇格・昇進による報酬アップの方が大きく設定されているからです。

そのため、一時的な報酬アップを目指して転職しても、しばらくは昇格・昇進の見込みが薄く、報酬面がモチベーションになる部下にとってはプラスにならない可能性があります。部下からこのような相談を受けた際には、目標とする報酬に対して現時点でどの位置にいるのかを示すことが重要です。 

参考:

Excelsior University “5 Ways To Improve Your Work/Life Balance”

PR TIMES「【職場の人間関係が改善できた方法ランキング】男女498人アンケート調査」

Berkeley Executive Education “Why You Should Consider a Raise for Your Employees”

Harvard Business Review “The Key to Retaining Young Workers? Better Onboarding.”

Trade Press Services “Using Internal Communications to Enhance Business Growth”

PR TIMES「【経営者必見!】7割近くの方が「企業理念を浸透させることは必要である」と回答!一方で、企業理念・ビジョンをしっかりと理解している方の割合とは…?」

PR Times「7割の20代が、フレックスタイム制を導入する企業は「志望度が上がる」と回答。「柔軟に働けると、生産性が上がる」の声」

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部下に退職を相談されたときは無理に引き止めない

部下に退職したい旨を告げられた際は、無理に引き止めない方がよいかもしれません。

転職エージェントを運営する株式会社クライス&カンパニーが実施した調査によると、対象者の9割以上が退職時に引き止めを経験したのに対し、そのうち約7割は「引き止めで気持ちが揺らがなかった」と回答したそうです。この結果から、部下から上司に相談を持ちかけた時点ですでに退職の決意を固めている傾向が強く、無理な引き止めは円満退社の妨げになる恐れがあるといえます。

また、強引な引き止めは違法になる恐れもあるので注意が必要です。法律事務所リーガルスマートの見解によると、労働者には退職の自由が認められており、引き止め方によっては違法となるとのことです。

▼法律違反となる引き止めの例

  • 退職届を受理しない
  • 損害賠償をちらつかせる
  • 懲戒解雇すると脅す

以上のことから、部下に退職を持ちかけられた際は無理に引き止めず、原因を解明して職場環境の改善に取り組むことが重要でしょう。

参考:

クライス&カンパニー「志あるハイクラスへの意識調査を実施。9割以上が退職時の引き止めを経験していることが明らかに」

法律事務所リーガルスマート「退職の引き止めは法律違法なの?対処法などを弁護士が解説!」

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まとめ

部下が転職する原因・兆候や、それを未然に防ぐポイントについて解説しました。

転職してしまう部下が多い場合、仕事内容や職場の人間関係など、さまざまな要因が考えられます。もし、部下に転職しそうな兆候が見られた場合、まずは原因の解明に努めましょう。

本記事で紹介したポイントをふまえ、部下がずっと働きたいと思える魅力的な職場づくりを目指してください。

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