夏や冬のインターンシップ開催時期が近づくたび、人事担当者の頭を悩ませるのが「膨大なエントリー対応」です。
採用直結型のインターンシップが主流となり、学生一人あたりのエントリー数が増加する昨今、数百〜数千件にのぼるエントリーシートの精査や、初期選考の日程調整に追われ、本来注力すべき「学生への動機づけ」や「採用戦略の立案」に手が回らない、といったジレンマを抱えている企業は少なくありません。
そこで今、多くの企業が導入を進めているのが「AI面接」です。
しかし、AI面接に対して「単なる足切りのためのツール」「学生に冷たい印象を与えるのではないか」といった懸念を持つ方もいるでしょう。
実は、AI面接の真価は「効率化」だけに留まりません。AIが初期選考を担うことで、「人にしかできない業務」に集中できる環境を生み出し、結果として採用の質と学生の満足度を向上させる手段でもあります。
本記事では、インターン採用にAI面接が不可欠になりつつある背景から、AIの判定結果をその後の対人面接で活かす「ハイブリッド選考」のノウハウまでを徹底解説します。
なぜ今、インターン採用に「AI面接」が必要なのか?

学生の売り手市場化が進み、就職活動の早期化が常態化しています。特にインターンシップ選考においては、以下の3つの理由から、従来の人力のみの選考プロセスが限界を迎えています。
スピードが勝敗を分ける
株式会社RECCOOの最新調査(2027卒対象)によると、大学3年生の10月時点ですでに4割超(41.5%)が「本選考」に参加しており、前年比で大幅に早期化が進んでいます。
同調査では約8割の学生が就活に「タイパ(タイムパフォーマンス)」を求めています。日程調整に数週間かかる従来のフローでは、スピード感のある競合他社に優秀層を奪われるだけでなく、「タイパが悪い企業」として敬遠されるリスクすらあるのです。
参考:株式会社RECCOO【27卒就活動向】「3年生の秋が本番」の時代へ。早期化の“再加速”が鮮明、上位校生の「大手ナビ離れ」は過去3年で最多に
「面接官不足」による機会損失の防止
インターンシップの人気が高まる一方で、現場の負担は限界に達しています。
株式会社ワークス・ジャパン調査資料によると、インターンシップ運営において約6割の企業が「実施の工数・負担」を最大の課題に挙げています。
中でも、採用担当者の時間を奪っているのが「調整業務」です。 同調査では、採用業務の中で手間がかかっている項目として「協力社員と学生の予定調整」がトップ(約55%)となり、次いで「学生への連絡」が挙げられています。
「面接官の空きスケジュールを確認し、学生と調整し、リマインドを送る」などこの往復作業に追われ、肝心の「学生を見極める時間」が削られていないでしょうか。 AI面接であれば、このボトルネックとなりがちな日程調整業務を「ゼロ」にすることができます。
参考:株式会社ワークス・ジャパン「24卒採用市場の振り返り調査〈企業編〉」
公平性の担保とバイアスの排除
短期間に大量の学生を評価しなければならないインターン選考では、面接官の疲れや経験値によって評価にバイアスが生じがちです。 AIは常に一定の基準で評価を行います。評価軸が統一されることで、選考の公平性が保たれ、企業としての説明責任(アカウンタビリティ)も果たしやすくなります。
AI面接の評価の仕組みとは

「AIの評価は本当に信頼できるのか?」と、導入を検討される方の多くがこのような不安を抱えています。AI面接サービス「NALYSYS」のサービスをもとに「評価ロジック」を紹介します。
AIはブラックボックスではなく、人間が陥りやすいミスの排除と、プロの視点の再現という2つの方法で、ベテラン面接官と同等、あるいはそれ以上の精度を実現しています。
人間特有の「評価ブレ」と「バイアス」を排除
どれほど熟練した面接官であっても、人間である以上「評価のブレ」は避けられません。
- ハロー効果: 学歴や声の大きさなど、一部の特徴に全体評価が引きずられる
- 類似性効果: 「出身地が同じ」「趣味が合う」といった理由で好感を持ってしまう
- コンディションの波: 面接官の疲労や気分により、合格基準が変わってしまう
AIには、こうした「相性」や「先入観」は一切存在しません。 すべての候補者に対して常にフラットな状態で向き合い、定義された基準に則って公平かつ客観的な評価を行います。
これにより、本来採用すべき優秀な人材の見落としを防ぎます。
「採用のプロ」のノウハウをアルゴリズム化
先ほど紹介したNALYSYSのAIが評価するのは、単なる言葉尻ではありません。 年間600名以上の採用実績をもとにした膨大な「実践データ」と、採用のスペシャリストの知見を融合させ、アルゴリズムとして搭載しています。
これにより、「いつ、誰が受けても、トップクラスの面接官と同じクオリティ」で、候補者のポテンシャルを見抜くことが可能です。
AI選考の結果を「人との面接」でどう活かすべきか?

AI面接の導入ゴールは、単に「工数を削減して人数を絞り込むこと」だけではありません。
AIによって得られた詳細なデータを、その後の二次面接や最終面接に引き継ぐことで、面接全体の質を劇的に底上げすることができます。
AIの分析レポートで、面接官の「準備時間」を大幅短縮
現場社員や役員が面接官を務める場合、事前にESを熟読し、ゼロから質問を考える時間を確保するのは困難です。その結果、準備不足のまま面接に臨んでしまい、見極めが甘くなるケースも少なくありません。
AI面接なら、候補者の資質や適性が詳細なレポートとして可視化されます。 単なる合否判定だけでなく、「モチベーションの源泉」や「適性・相性」といったデータに基づき、成果につながるための「最適な行動」がレコメンドされます。
これにより、次の面接官はレポートを確認するだけで「この候補者のどこを重点的に確認すべきか(深掘りポイント)」を一瞬で把握できます。
確認の時間を減らし、候補者を深く知る、魅力付けの時間を増やす
従来の面接では、スキルの有無や志望動機の確認、ガクチカの事実確認といった「情報のチェック」に多くの時間を使っていました。
AI面接で基礎的な能力やスクリーニングを済ませておくことで、対人面接では「自社の魅力付け」や「候補者の価値観への共感」など、人同士でしかできないコミュニケーションに時間を全振りできます。
「君のこういう特性は、うちのこの事業部ですごく活きると思うよ」といった、個に寄り添ったフィードバックが可能になり、結果として学生の内定承諾率向上に直結します。
面接官との「相性マッチング」に活用する
AIが分析した候補者の性格特性(リーダータイプ、サポータータイプ、論理重視、感情重視など)を元に、「誰を面接官にすれば話が弾むか(あるいは本音を引き出せるか)」を戦略的に決定できます。
例えば、論理的な思考を好む学生には、ロジカルなマネージャーを面接官に設定することで、学生側の満足度を高めることが可能です。
AI面接を導入する際の注意点
AI面接を導入する際にも注意点があります。以下ではその注意点と対策について解説します。
企業側が「効率化」を求めてAI導入を進める一方で、学生側はそれをどう受け止めているのでしょうか。ここには決して無視できない認識のギャップが存在します。
NACE(全米大学雇用協会)が発表した2024年の調査によると、AIによるスクリーニングを肯定的に捉えている学生はわずか18%に留まります。
さらに深刻なのは、過半数にあたる53%が「AI面接では本当の自分を表現できない」と感じている点です。機械的な一問一答形式のAI面接では、学生は「自分の個性が無視されている」「人間味のない選考だ」と感じ、志望度の低下(内定辞退)を招くリスクがあります。
「AI vs AI」のいたちごっこを防ぐために また、同調査ではもう一つの興味深いデータも示されています。 候補者の56%は、「雇用主が選考にAIを使うのであれば、自分たちがChatGPTなどの生成AIを使って応募書類を作成することも『公平』である」と考えています。
つまり、企業が安易にAIで効率化を図ろうとすればするほど、学生側もAIで生成した「整っているが中身のない回答」で対抗するようになり、従来のエントリーシートや一方的な録画選考では、学生の「真正性(本当の姿)」を見抜くことが不可能になりつつあるのです。
この問題を解決するためには、双方向のコミュニケーションが取れる「対話型AI」を選ぶことが重要です。
対話を通じて初めて、学生は「話を聞いてもらえた」という納得感を持ち、企業は生成AIで作られた表面的な回答の奥にある「本音」に触れることができるのです。
まとめ
「AI面接=機械的で冷たい」というイメージは、もはや過去のものです。 膨大な作業工数をAIに任せることで、人事は「学生一人ひとりの心に向き合う時間」を取り戻すことができます。
AIによる精度の高い見極めと、人間による熱意あるアトラクト。 この2つを組み合わせたハイブリッドな選考こそが、これからのインターン採用を勝ち抜く鍵となります。
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