「AI面接にはどのようなメリット・デメリットがある?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
AI面接を有効に活用できれば、高い費用対効果や公正な評価などが期待できます。
本記事では、AI面接を導入することで得られるメリットや具体的な効果を解説します。また、AI面接の導入にあたって考慮すべきデメリットや注意点も紹介しています。
AI面接とは

AI面接とは、AI(人工知能)が人間の面接官に代わってオンライン面接を行う方法のことです。
AIの質問に対する回答内容のほか、面接時の応募者の表情や視線、声色、話し方などの情報が選考の評価対象になります。
AI面接は、主に新卒採用や中途採用における初期段階の面接で活用されています。
AI面接を導入することによって、数多くの候補者のなかから自社が求める基準を満たしている人を効率的に絞り込むことが可能です。
AI面接のメリット

AI面接にはさまざまなメリットがあります。有効活用することで、採用活動をスムーズに進められるでしょう。
AI面接の主なメリットは下記の4つです。
- 工数を削減できる
- コストカットできる
- 客観的な評価ができる
- 日程調整がしやすい
ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。
工数を削減できる
AI面接のメリットの一つは、採用にかかる工数を削減できることです。
AI面接では、人間の代わりにAIが面接を行います。これまで多数の応募者に対して実施していたスクリーニング目的の面接をAIに任せることで、大幅に工数を削減することが可能です。
スクリーニングにかかる工数が減れば、人間の採用担当者はその分の時間をより重要性が高い面接や創造性を発揮できる仕事に費やせます。
コストカットできる
AI面接のメリットには、コストカットにつながることが挙げられます。
AI面接では、AIが応募者との面接を行います。そのため、面接準備や面接対応に対する人的リソースは不要です。人件費を大幅にカットできます。
また、AI面接は主にオンライン上で実施されるため、選考会場の手配に必要となる費用もかかりません。
客観的な評価ができる
AI面接のメリットの一つは、採用に関して客観的な評価ができることです。
人間による評価では、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)が生じるリスクがあります。評価基準を定めていた場合においても、主観に偏った判断をしてしまう可能性があるでしょう。
一方AI面接では、一定の評価基準をシステム上で設定します。AIは設定した評価基準に基づいて判断を行うため、応募者に対して客観的な判断を下すことが可能です。
日程調整がしやすい
AI面接のメリットには、日程調整がしやすい点が挙げられます。
人間の面接官が面接を実施する場合、面接日時は基本的に会社の営業日・営業時間内に設定しなければなりません。
一方で、AI面接のツールを使えば、応募者にいつでも面接を受けてもらうことが可能です。夜間も土日も面接を進行させられます。「日程が合わないために優秀な人材に選考を見送られる」という事態も防止できるでしょう。
AI面接のデメリット

AI面接にはデメリットとなる側面もあります。AI面接を導入するときは、「懸念点を解消できるか」「デメリットを上回るメリットがあるか」なども考慮することが大切です。
AI面接の主なデメリットは下記の4つです。
- データを用意する手間がかかる
- 企業文化との相性を判断しづらい
- 臨機応変な評価は難しい
- 不安に感じる応募者もいる
ここでは、それぞれのデメリットについて詳しく解説します。
データを用意する手間がかかる
AI面接のデメリットの一つは、データを用意する手間がかかることです。
AI面接を導入するためには、応募者の評価基準をAIに学習させることが必要です。AIに学習させるデータの用意やデータのラベリング、評価項目の数値化などの作業が発生します。また、質問項目の作成や追加質問の作成なども行う必要があります。
なお「NALYSYS AI面接」には、採用のプロフェッショナルの知見・ノウハウがすでに搭載されています。円滑なAI面接の導入とプロによる面接の再現が可能です。
企業文化との相性を判断しづらい
AI面接のデメリットには、企業文化との相性を判断しづらいことが挙げられます。
AI面接による判断には、明確に言語化・数値化できる評価基準が必要です。しかし、カルチャーフィットに関する項目は言語化・数値化が難しいケースが多いです。
企業文化との相性の判断については、AIによるスクリーニング面接以降の人間による面接で補うことが多いでしょう。
臨機応変な評価は難しい
AI面接のデメリットは、臨機応変な評価が得意ではないことです。
AI面接では、あらかじめ設定した評価基準をもとにして合否の判断が下されます。そのため、既存の枠組みに収まらない異質な才能や、突出したスキルは高評価の対象になりにくい傾向があります。
ほかに水準を満たしていない項目があったとしても、高い能力を評価して次の選考に進ませることもあるでしょう。しかしAI面接では、設定した合格基準を満たさない項目があると不合格にされる可能性があります。
不安に感じる応募者もいる
AI面接のデメリットの一つは、なかには不安を覚える応募者もいることです。
選考へのAI導入は比較的新しい取り組みです。AI面接は応募者にとっても不慣れな選考方法であり、AIに関する知識を十分に持っていない可能性があります。
AI面接の評価基準は非公開であり、この点は従来の対面面接と変わりません。しかし、AIへの不信感や知識不足から、「自分の実力が正しく判断されているのか」「不当な評価ではないか」といったネガティブな感情を抱きやすい側面があります。
データに基づくAI面接の効果

採用活動においてAI面接が効果的であることは、海外の研究結果でも示されています。
世界トップクラスの経済学研究の拠点に身を置くブライアン・ジャバリアン氏とルカ・ヘンケル氏が共同執筆した論文では、コールセンター職の採用面接をAI音声エージェントで自動化することによって内定率・入社率・定着率が上昇したことを示しました。
約7万人の応募者を対象にした自然型フィールド実験を行ったところ、AIが面接を担当したグループでは採用内定率が+12%、入社率が+18%、4ヶ月後の定着率が+16〜18%増加したとしています。
また、「性別による差別を感じた」と報告する応募者の割合は、人間の面接官が担当したケースと比べて約半分に減少しました。
この研究結果は、AI研究の世界的権威であるAndrew Ng(アンドリュー・ン)氏が設立した「DeepLearning.AI」が発行している「THE BATCH」においても紹介されています。
同記事では、研究結果をふまえてAIチャットボットが雇用主と求職者の双方にメリットをもたらす可能性があると示しています。また、AIが偏見による判断を下すリスクは、技術者の努力によって軽減されていると伝えました。
参考:
AI面接サービスでできること

AI面接を自社に導入する際は、外部のAI面接サービスを利用するとスムーズに導入できます。自社開発の過程を踏まずに便利な機能を利用することが可能です。
ここでは、弊社のAI面接サービス「NALYSYS AI面接」の機能を例に挙げて、AI面接サービスでできることを解説します。
スクリーニングを効率化できる
AI面接サービスを活用することによって、採用活動におけるスクリーニングを効率化できます。
企業が採用を行う際には、数多くの応募が集まります。採用担当者は大量の応募者の中から採用基準を満たす人を見極めて、次の選考に進んでもらう候補者の絞り込みをしなければなりません。最初の段階では応募者すべてをチェックすることになるため、骨の折れる作業です。
AI面接サービスでは、スクリーニングを主な目的とした書類選考や一次面接などを、人間の採用担当者に代わって実施してくれます。AI面接サービスが自動でスクリーニングを行うため、採用の初期段階のスクリーニングにかかる多大な工数を削減できます。
プロフェッショナルのノウハウを活用できる
AI面接サービスは、採用のプロフェッショナルたちのノウハウをもとに開発されています。
AI面接サービスの利用を開始すれば、AI面接サービスに詰め込まれたプロのノウハウを活用することが可能です。
プロのノウハウが詰め込まれたAI面接サービスは、精度の高い選考や公正な評価の実現に役立ちます。
選考のリードタイムを短縮できる
人間の面接官が面接を担当する場合、会社側が応募者に提示できる面接可能日程に制限が生じます。多くの場合において、会社の営業時間や定時を目安に実施可能日を決定するでしょう。
AI面接サービスを導入すれば、時間・場所を問わず応募者に面接を受けてもらうことが可能です。夜間や土日などの営業時間外にもAI面接を実施できます。
AI面接サービスの導入によって日程調整が容易になり、結果として選考のリードタイムが短縮されます。リードタイムの短縮は、応募者側のモチベーション維持や他社に優秀な人材を先に獲得されてしまうことの防止などにつながります。
AI面接を導入する際の注意点

AI面接のデメリットによる影響を抑え、メリットを最大限に活かすために、いくつかの注意点をふまえたうえで導入する必要があります。
ここでは、AI面接を導入する際の5つの注意点について解説します。
費用対効果を検討する
AI面接サービスにはさまざまな種類があり、備えている機能も多種多様です。利用できるサービス内容や範囲によって複数の料金プランが用意されていることもあります。
AI面接を導入するときは、費用対効果を検討しましょう。
まずは自社の採用活動において抱えている課題を抽出し、問題を解消するために必要な機能を把握します。そして、課題解決に必要となる機能を備えているサービス・プランを比較し、効果とコストが見合うものを選択してください。
AIを活用できる人材を配置する
AIリテラシーが低い人がAI面接を主導した場合、AI面接のメリットを最大限に活かせないおそれがあります。また、偏ったデータを学習させたりコンプライアンス違反を犯したりするリスクが高まります。
AI面接を効果的に活用するためには、AIを活用できる人材を配置することが大切です。
AIリテラシーが高い人が社内にいない場合は、研修の実施も検討しましょう。そのほか、サポート体制が手厚いAI面接サービスを選ぶこともおすすめです。
セキュリティ対策を行う
AI面接を導入する際には、セキュリティ対策にも気を配る必要があります。
AI面接では、履歴書や顔写真、動画データ、音声データなどの個人情報を取り扱います。非常に重要な個人情報を取り扱うため、サイバー攻撃や社員の不手際などによって情報漏洩が発生してしまった場合、甚大な被害や信頼失墜につながるでしょう。
利用を検討しているAI面接サービスが講じているセキュリティ対策について、あらかじめ確認しておくことが重要です。また、社内のセキュリティ対策への意識を高める施策も必要です。
技術的な問題に早急に対処する
AI面接は、パソコンやスマホを通してオンライン上で実施されます。そのため、システムの安定性が重要です。
システムが不安定だと、AI面接が途中で止まってしまったり、録画に失敗してしまったりするおそれがあります。
AI面接が中止されると、応募者のモチベーションがそがれてしまうでしょう。また、録音ができていないと人間の採用担当者による確認ができず、評価のプロセスに支障が出ます。
AI面接を導入するときは、システムの安定性やトラブル時のフォロー体制を事前に確認してください。技術的な問題が発生した場合に迅速に対処してくれるかどうかは、サービスを選ぶときの重要な判断基準です。
応募者のAI面接に対する不安を取り除く
AI面接を導入するのであれば、応募者のAIに対する不安を取り除く方法も同時に考える必要があります。
採用活動へのAI活用への理解はまだ不十分だといえる状況です。AI面接の実施によって応募者の意欲を下げないためにも、AIのアルゴリズムや選考の公平性などについて説明を行いましょう。また、応募者側にとってのAI面接のメリットを伝えることも、不安の軽減につながります。
まとめ
AI面接には、多くのメリットがあります。AI面接の主なメリットは、工数・費用の削減につながることや客観的な評価ができること、日程調整のしやすさなどです。AI面接を導入して適切な運用をすれば、採用活動が円滑に進められるでしょう。
一方で、カルチャーフィットの判断や臨機応変な評価が不得意な点は、AI面接のデメリットといえます。
AI面接を最大限に活用するためには、メリット・デメリットを把握したうえで、懸念点を解消することが大切です。また、AI面接システムを提供しているサービスのサポートを受けることも有効です。AI面接を導入する際は、サービス内容やサポート体制などを事前に確認しましょう。

