生成AIの普及で、企業の69.7%*が「エントリーシートでの見極めが難しくなった」と感じる中、新たな手法として「AI面接」が注目されています。一方で、AI面接が学生に与える印象や候補者体験(CX)の低下を懸念する声も少なくありません。

そこでNALYSYS(ナリシス)は、就活生にAI面接を体験してもらうイベントを開き、体験の前後で印象がどう動くかを確かめました。本記事では、体験会での就活生のリアルな本音を基に、「体験後は冷たい印象や不安が払拭される」という事実と、それを支える運用のポイントを解説します。

*新卒・中途採用における AI面接導入に関する実態調査|レバレジーズ株式会社

AIによる面接で面接の工数を大幅に削減

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NALYSYS AI面接は、採用のプロの評価基準を学習したAIが回答を深掘り。面接の質を担保しながら、現場の負担を最小化します。

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「AI面接体験会」とは──2026年5月、NALYSYSが初開催

AI面接体験会を開催しました

2026年5月27日、NALYSYSは就活生を対象とした「AI面接体験会」を初めて開催しました。AI面接への理解や面接対策を目的としたイベントです。

開催レポートは以下の記事をご覧ください。
〈イベントレポート〉NALYSYS、就活生を対象に「AI面接体験会」を5月27日に初開催!

 

当日は2028年卒の就活生が参加しました。参加者はそれぞれ、NALYSYS AI面接を実際に受験。画面越しにAIから投げかけられる質問に答えていく、本番さながらの一連の流れを体験しました。

参加者にはこの体験の前と後の2回にわたってアンケートに回答してもらい、AI面接に対する印象がどう変化したかを測定しました。

 

今回の体験会で見えてきたのは、学生がAI面接に抱く不安の多くが「実際に受ける前」のイメージによるもので、一度体験すると印象が変わるケースがあるということです。具体的には、次のような変化が確認できました。

  • 体験前は、参加した半数以上が「技術的トラブル」など何らかの不安を表明
  • 事後アンケートに回答した全員が事前に抱いていた「不安が解消された」と回答
  • 事後アンケートの回答者の満足度はいずれも5段階中5で最高評価

この記事では、体験者の声をもとに、採用担当者の視点から「学生はAI面接をどう感じているのか」、そして「採用担当者がAI面接を導入する際にできること」を読み解きます。

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AI面接に対して学生が抱く4つの不安

AI面接体験会でのAI面接の画面

AI面接の導入において、企業の採用担当者が懸念するのは「候補者体験(CX)」への悪影響や学生の不安ではないでしょうか。実際、体験前のアンケートでも、AI面接に対して学生が抱く不安には共通する4つの傾向が浮かび上がりました。

不安①技術的なトラブルが起こるかもしれない

事前のアンケートで最多となったのは、「技術的なトラブルが心配」という、接続断や音声認識のエラーなど、システム由来の問題に対する不安です。使ったことがないシステムを用いて、一度しかない採用面接を受験するという”やり直しの効かない不安”が、体験前の心理的ハードルとして最も多く挙げられていました。

不安②話しにくい・うまく伝わらないかもしれない

2つ目は、自分の言葉がAIに正しく解釈されるかわからないという懸念です。自己表現をAI面接の場でうまく出せるかを心配する声が見受けられました。

不安③機械的で冷たい印象がある

3つ目は、人間の面接官と異なり、感情の通じない相手と話す体験への不安です。「話が一方的になりそう」といったイメージが先行していました。

不安④評価基準が不透明

加えて、AIがどのような基準で評価するのかがわからないという懸念も挙がりました。採点ロジックが見えないことで、AIは自分を正しく評価できるのかという懸念が見受けられます。

いずれも、実際に使う前の段階で抱いていたイメージです。では、体験後はどう変わったのでしょうか。

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体験後、印象はどう変わったか

AI面接体験会でAI面接を受ける就活生

実際にNALYSYS AI面接を体験し、事後アンケートに回答した候補者は、いずれも「不安が解消された(完全に、またはどちらかというと)」と回答しました。以下は少人数の定性的な結果ですが、4つの不安それぞれが体験後にどのような印象に変わったのかを紹介します。

「技術的なトラブルが心配」→ 接続・システム障害の報告はなし

事前に技術的トラブルを懸念していた参加者のうち、事後アンケートに回答した参加者からはいずれも接続の切断やシステム障害の報告はありませんでした。

「(声が小さかったためか)名前の聞き間違いがあった」という改善要望が挙がったものの、当日は同じ会場に10名以上が集まり、参加者がそれぞれイヤホンを使って同時に受験していたため、周囲の音声が入りやすい環境であったことが要因と考えられます。なお、該当の回答者は接続やシステム障害に関する不安が「完全に解消された」と回答しています。

「話しにくい」→自然なやりとりができ、表情を気にせず話せた

思ったよりも自然で、リラックスして話すことができた

時間や面接官の表情などを気にすることなく話すことができた

AI面接では「見られている」という感覚が薄れ、自分のペースで話せたという声が複数寄せられました。人間の面接官との対話では、相手の反応を読みながら話すことに気を取られることがあります。AI面接では、そういった面接官からの視線や表情を気にすること無く話すことができるため、リラックスして話せたという声が挙がりました。

「機械的で冷たい」→AIはあたたかみがあり言いたいことを汲み取った

事前に「機械的で冷たい」「話しにくい」「技術的なトラブル」の3つを懸念していた体験者は、体験後にこう語っています。

言いたいことをAIが的確に汲み取っていたのが驚きました。今後、AI面接をする機会があっても、必要以上に緊張せずに受けることができそうです。

別の体験者は、「(AI面接の応対に)あたたかみがあった」と表現しており、事前アンケートの「機械的で冷たい」という印象から変化していることがわかりました。

「評価基準が不透明」→ AIでも「ちゃんと見てくれている」と実感

今回の体験会では、面接のあとに評価レポートで自分の回答を振り返ることができました。参加者からは「言いたいことをAIが的確に汲み取っていた」「思っていたよりAIの分析力が高いと実感した」という声が上がり、なかには「自分の問題点や弱点が見つかった」と、評価の中身に納得する参加者もいました。

評価基準が見えないという不安は、「AIがちゃんと自分を見て、妥当に評価してくれている」と実感できれば和らぎます。実際の選考では、評価がそのまま候補者に開示されることは多くありませんが、AI面接が選考過程でどのように使われるのかを事前に説明しておくことである程度の解消が可能だと考えます。

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採用担当者ができることは事前情報の提示による解像度上げ

AI面接体験会で説明をするプロダクトマネージャー

体験会で見えてきたのは、学生の不安の多くが「何が起きるか分からない」という、AI面接への解像度の低さに由来するものということです。

体験後に和らいだ不安の多くは、AI面接を受ける前の情報共有によって懸念の払拭が可能です。次の3つは、選考案内メールやエントリーページの文面を整えるだけで始められます。

受験環境とサポートを案内する

多くの受験者が懸念していた「機械トラブル」の不安には、推奨環境を明記して動作確認をおこなう旨を案内しましょう。推奨ブラウザ・通信環境・事前の接続確認の方法、そして当日うまくつながらないときの連絡先を、案内に記載しておきます。

また、万が一の機材エラーによって受験ができなかった場合は、事実関係を確認したうえで再受験ができるといった措置があると受験者側も安心できるでしょう。

AI面接の進め方とメリットを一文で伝える

「所要◯分程度」「回答に応じて深掘りの質問があります」「面接官の表情を気にせず、自分のペースで話せます」といった、具体的な進め方とメリットを一文添えると、受験者側の心理的ハードルが下がるでしょう。

体験者が解消後に語ったのは、「自分のペースで話せた」「面接官の表情を気にせずに済んだ」という点でした。このようなメリットを事前に共有することで、受験前に見通しを立てることができます。

「最終判断は人間」と明記する

説明会や選考前に、「AI面接の結果のみで合否が決まるのではなく、最終判断は人間が行う」と候補者に伝えることが重要です。

「AIに何を見られ、どう評価されるのか分からない」という点は、候補者にとって結果が出るまで拭えない懸念点でしょう。そこで採用担当者は、企業がAI面接の評価を実際にどう使うのかという運用実態を示すことが重要です。

NALYSYSを運営するレバレジーズの「【調査レポート】新卒・中途採用におけるAI面接導入に関する実態調査」によると、AIのスコアだけで自動的に合否を決めている企業は38.1%でした。残る6割以上は、AIスコアを参考にしつつ人間が最終的な判断をする「ハイブリッド判定」です。

AI面接の評価スコアにおける合否判断への活用実態

多くの企業は、合否をAIに任せきりにしていません。「どう評価されるか」を事前に伝えることで、機械的な判断に頼らずに選考を行っている企業という印象を持ってもらえます。

また、AI面接は特定の言葉に機械的に反応するのではなく、あらかじめ設定した評価基準に沿って、応募者を一貫した観点で評価します。面接官によって評価がばらつくという課題(同調査で企業の34.2%が挙げています)を抑えやすいのが特徴です。

ご紹介したようなAI面接の活用実態にご興味のある方はダウンロードして詳細をご覧ください。

【調査レポート】新卒・中途採用におけるAI面接導入に関する実態調査

AIによる面接で面接の工数を大幅に削減

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まとめ:AI面接に対する学生の印象を正しく捉え、適切な運用を

学生がAI面接に抱く不安(「技術的なトラブルが心配」「話しにくい」「機械的で冷たい」「評価基準が不透明」)は、実際にAI面接を体験することで変化しました。

これらの不安は、AI面接をまだ受けたことがない段階でのものです。AI面接そのものを拒否しているというより、「何が起きるか分からない」という未知への警戒から生まれていると考えられます。

 

今回の体験会では、事後アンケートに回答した参加者はいずれも「不安が解消された」と回答し、満足度も最高評価*でした。

参加者からは、受験後のAI面接の印象について「思ったより自然」「リラックスして話せた」「言いたいことをAIが的確に汲み取った」といった声が寄せられています。

採用担当者にまずできるのは、受験者の「未知」を減らすことです。企業側ではAI面接の導入が進んでいますが、候補者がどんなイメージを持って選考に臨むかを把握し、受ける前に「どう進み、どう評価されるか」を説明しておくだけでも、解像度は上がります。事前の説明で、不安はある程度払拭できるでしょう。

 

*アンケートに回答した全員が満足度について5段階中5(最高評価)と回答。

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AI面接に関するよくある質問

Q. AI面接とは何ですか?

A.AI面接とは、AIが面接官の役割を担い、音声や映像を通じて候補者の受け答えを分析・評価する採用手法です。時間や場所を問わず受験できるため、候補者のスケジュールの柔軟性を高めつつ、採用担当者の評価工数を抑えられる点が特徴です。

Q. 学生はAI面接にどんな不安を持っていますか?

A. NALYSYS AI面接体験会の事前アンケートでは、「技術的なトラブルが心配」「話しにくい・うまく伝わらないかもしれない」「機械的で冷たい印象がある」「評価基準が不透明」が代表的でした。今回の体験会では、これらの不安は受けたあとに和らいだと回答されています。

Q. AI面接を体験した学生の印象は変わりましたか?

 A. NALYSYSが実施したAI面接体験会では、事後アンケートに回答した全員がいずれも体験後に「不安が解消された(完全に、またはどちらかというと)」と回答しました。「思ったより自然」「あたたかみがあった」「言いたいことをAIが的確に汲み取った」といった声が寄せられています。

Q. AI面接の評価は、AIだけで合否を決めているのですか?

A. いいえ。レバレジーズの調査(採用に課題を感じている企業の担当者218名)では、AIスコアだけで自動的に合否を決める企業は38.1%にとどまり、6割以上はAIスコアを参考にしつつ人間が最終確認する「ハイブリッド判定」を行っていました。このハイブリッド判定のフローを取り入れ、候補者には「最終判断は人間が行う」と伝えることで、不安をやわらげられます。

Q. AI面接の導入時に候補者の不安を下げるにはどうすればよいですか?

A.AI面接の「受験前」に候補者へ情報を伝えることが大切です。具体的には、推奨環境やトラブル時の連絡先を案内する、面接の進め方と「自分のペースで話せる」点を伝える、「最終判断は人間が行う」と明記する、の3点が選考案内時に推奨されます。


※本記事で紹介した体験会のデータは、2026年5月27日開催「AI面接体験会」参加者へのアンケートを対象とした、定性的な探索知見です。参加者はいずれも2028年卒・本選考前の段階にあります。

※本体験会は体験を目的とした設定であり、選考過程で行われるAI面接とは一部の条件(評価結果が候補者に開示されるか等)が異なります。統計的な代表性はなく、本番の候補者心理とは異なる可能性があります。

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